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鳩山由紀夫と民主党に母子加算で政府批判する資格があるのか

党首討論_1前回、5/27の党首討論について書いた記事産経新聞に取り上げてもらったことがあった。その中で私はこう書いている。「党首討論が行われた5/27の午前、警察庁から4月の自殺者の発表があり、今年は昨年よりも自殺者の数が一段と増えている深刻な状況が報道された。なぜこの情報が午後の党首討論で取り上げられないのだろう。まさに鳩山由紀夫の『友愛社会』の対極の現実が生々しく数字で出ているのに、野党の党首は国民生活の問題を討論の話題にしないのだろう。『国民の生活が第一』のスローガンは変わったのだろうか。それから、国民が関心を持って注視している問題として消費税の問題がある。今度の代表選を通じて、民主党の消費税に対する政策方針に変動があった感があり、有権者はそこを確認したかった」。まさか民主党の幹部が私のような無名ブログを読んでいるなどとは思わないが、昨日の党首討論での鳩山由紀夫の議論は、実にこの批判や要求にそのまま従って組み立てられたような感があった。自殺の問題が出た。実際に生中継を見た者は覚えているだろうが、若者の自殺と母子加算の議論に及んだとき、自民党側からのヤジは止まり、野党席からの音もマイクに拾われず、議場はしんと静まり返った。その場面こそ今回の討論のハイライトだった。
 
党首討論_2生活保護の問題を出し、自殺の問題を出す。生活と社会保障の問題を出し、官僚による予算の無駄遣いを攻めて財源の政策(消費税4年間増税せず)を説得的に押し出し、与党との違いを示す。今回の鳩山由紀夫は非常に巧妙に論を組み立てていて、麻生首相のプリミティブな消費税増税論を圧倒していた。その点は多くのマスコミが評価しているとおりである。だが、この主張と論法が説得的に視聴者に響くのは、討論の相手が無能で傲慢な麻生首相だからであり、例えば、相手が叩き上げの舛添要一や橋下徹だったらどうだろうか。「世襲貴族のおまえに何がわかる」と一発で切り返されて、逆に国民を説得する絵になるだろう。重要な事実を指摘しておきたい。2002年11月に母子家庭への児童扶養手当を削減する法改正がなされ、母子寡婦福祉法の改悪によって5年後の扶養手当の減額または支給停止が決まっている。この法案に賛成したのは、自民党と公明党と民主党だった。この事実は、共産党系のサイトやブログで幾度も紹介されてきたから、ネットの床屋政談が趣味の人間には初耳ではないだろう。私はそこにもう一つの事実を付け加えておきたい。この法改正に賛成したときの民主党の代表は鳩山由紀夫である。当時の民主党が、どういう理由で母子家庭への児童扶養手当を削減する法案に賛成したのかはわからない。だが、政府の言う「自立支援」に賛同し、従来の給付支援を不必要と判断したことは明らかだ。

党首討論_3なぜ、今から7年前、2002年の鳩山民主党は、弱者である母子家庭を追い詰めて悲鳴を上げさせるような児童扶養手当削減に賛成したのか。その政策判断の根拠を探せば、われわれは1998年に策定された民主党の「基本政策」に行き当たる。そこにはこう書いている。「自己責任と自由意思を前提とした市場原理を貫徹することにより、経済構造改革を行う」、「規制改革を長期的経済発展の基本と位置づけ、経済的規制は原則廃止する」「少子・高齢社会の到来に対応し、『普遍』『個人』『自立支援』を原則とした社会保障制度を構築(略)する」。これらの政策原理は、そのまま2001年に登場した小泉政権の構造改革路線によって具体化される。そして、現在に至っても修正も改訂もされないまま、堂々と「基本政策」として党の公式サイトに公開掲示され続けている。これを見てもわかるとおり、民主党は結党より一貫して新自由主義の政党なのだ。新自由主義政党だから、1998年の労働者派遣法改悪に賛成して、派遣労働を原則自由化させたのである。この2002年の児童扶養手当削減賛成は、1998年の労働者派遣法改悪賛成と並んで、国民生活に対する重大な犯罪行為として民主党の歴史に汚点として残り続けることだろう。その鳩山由紀夫が、7年後に生活保護の母子加算復活を政府に要求するのなら、自分が7年前がとった行動について国民の前に反省と謝罪が必要ではないのか。新自由主義の「基本政策」の総括と清算が必要ではないのか。

党首討論_4それをせずに、「国民の生活が第一」などと調子のいい宣伝スローガンを言い、母子加算復活を集票の道具にするのは、政党としてあまりに甚だしい自己欺瞞であり、国民をバカにした態度であろう。7年前に児童扶養手当削減に賛成した野党の党首は誰だったのか。鳩山由紀夫は今回の党首討論で、生活に困窮している弱者の「国民を救おうじゃありませんか」と言った。私は、その言葉に憤りを覚える。弱者を追い詰めたのは誰だ。弱者が生きられない社会体制にしたのは誰だ。新自由主義のレジームを小泉・竹中と一緒に日本に組み上げたのは誰だ。新自由主義の労働法制と資本法制と税制をコンクリートのように日本中に敷き詰めたのは誰だ。鳩山由紀夫と民主党は共犯者ではないか。今に至ってもなお、民主党は経団連と政策協議をして、経団連が要求する次の新自由主義法制度カタログの御用聞きをやっている。「財源なくして政策なし」という岡田克也の言葉は、社会保障を維持したければ消費税を差し出せと言っている経団連と同じであり、麻生首相や官僚の政策主張と全く同じである。それは新自由主義側の論理であり脅迫である。そしてそのことを、なぜ誰も言わないのだ。共産党以外は口を閉ざすのだ。自分たちを没落させた者を救世主と崇め、「政権交代」を福音の到来のように言い立てるのか。これ以上の自己欺瞞があるのか。マスコミが言わないのはわかる。それは許せる。ブログ左翼はなぜ言わないのか。民主党が新自由主義政党である事実を忘却しているのか。なぜ民主党が反新自由主義の政治勢力であるかの如く自分と周囲を騙すプロパガンダをするのか。

党首討論_5昨日の党首討論は、明らかに社会保障と財源の問題がテーマだった。だが、NHKをはじめとするマスコミ報道は、冒頭の日本郵政の社長人事をめぐる応酬にばかり注目し、それを記事やニュースにして伝え、救急医療や自殺や母子加算の問題は大きく取り扱って報じなかった。最後に麻生首相が安全保障の問題を唐突に言って終わった件も、討論の全体を生中継で見た者からすれば、それが下手な逃げであり、生活や社会保障の問題で麻生首相が論破されて立ち往生したことの証明だったのだが、編集で切り取ってあの場面だけ見せれば、何か麻生首相の方が逆襲に転じて、次の討論題目を設定したような「事実」に化けてしまう。生活と社会保障の問題だけでもあの時間では足りないというのが、視聴者の率直な感想だろう。地方の医療の問題についても、鳩山由紀夫の議論は一般論で詰めが甘く流しただけだった。テレビの前で真剣に見つめている視聴者、特に医療危機の直撃を受けている地方に住む高齢者に届く言葉ではなかった。あれでは選挙用のトークに過ぎない。これまでの民主党の政策公約では、子育て支援と高速道路無料化と農家戸別補償は出ているが、地域医療の体制再建の問題が具体的に出ていない。消費税だけでなく、医療の問題についても具体的なコミットをすべきだった。10兆円分の官僚行政の無駄を減らして、それを政策財源にすると言うのなら、振り当てるべきは高速道路無料化以前に地域医療の再建であり、高齢者や低所得者に対する医療サービスの保障と充実だろう。「国民の生活が第一」ならば、医療政策をどうするのかを策定して国民に明言しなくてはならないはずだ。

党首討論_6朝日新聞の社説とテレビ朝日の報道ステーションは、相変わらず、民主党の財源論の根拠薄弱を責め、20兆円の無駄遣い削減は現実論ではないと言い続けている。その主張は、党首討論で鳩山由紀夫が言っていたとおり、そのまま官僚の言い分と同じではないか。無駄はないから削れない、野党は理想論ばかりで現実的ではない、野党の財源論は無責任だ。この主張は、官僚が与党に言わせている論法であって、官僚を批判して国民に媚を売っている新聞やテレビが、同じ論理で野党を批判するのは本末転倒ではないのか。天下り官僚が無駄遣いばかりしているように大々的に報じているのはマスコミである。そしてそれは事実である。であるならば、鳩山由紀夫の官僚批判や与党批判を、安易な財源根拠薄弱論による民主党批判を党首討論の「解説」にして済ませている自分自身に向けられた批判として、どうして彼らは捉えることができないのか。古館伊知郎や一色清の無神経に溜息が出る。あれほど居酒屋タクシーの問題を騒ぎながら、天下り批判とハコモノ批判で視聴率を稼ぎながら、予算財源の話になると、一転して官僚の無駄遣いに目を瞑って野党叩きに狂奔し、消費税増税を言わなければ無責任だと視聴者に刷り込み続けるのはなぜなのか。昨日(6/17)の鳩山由紀夫の「消費税4年間凍結」のコミットは、特に生中継を見ていた視聴者には相当に説得的に聞こえたことだろう。次回、同じ財源論が討論のテーマになるが、麻生首相の弁論では消費税必要論で国民を納得させることは難しい。古館伊知郎や一色清や朝日新聞でも、もはや消費税増税論で世論を固めるのは不可能だろう。経団連は早く麻生首相を切って、舛添要一か橋下徹に消費税増税論の顔を代えた方がいい。

党首討論_z


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5年後こうなる

5年後こうなる 題名の通り、未来を予測した本です。 未来を予測しているのかと言うと 日本経済と世界経済について予測してい...

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流れよ涙


流れよ涙
なみだには色々ある
悔し涙もある
感動の涙も
同情の涙も

自分の悲惨さ
自分の不甲斐なさに流す涙もある

でも僕が好きなのは
忘れていたものたちへの涙
忘れ去ってたものを想い
ぼうだと流れてくる涙

流れよ涙
涙こそが還るための片道切符
忘れてはいけない思い出のために
流れよ涙
涙こそまだぼくらが たぶん
まだ人間である証拠なのだから

No title

私は新自由主義の政治を崩すために民主党への政権交代を望むのは一つの考え方としてあっていいと思っています。しかしながら、テサロニケ氏の言うように55年体制の崩壊以降、小沢一郎氏や民主党が新自由主義的な価値観が広がる流れを作ったことは否定のしようのない事実です。そして、民主党の本質に新自由主義の価値観が今の残っていることもまた同様です。
すなわち、民主党はつねに新自由主義に転んでしまう危険性を持ち合わせているのであって、本来であれば民主党に期待している左翼こそが、与党支持者以上に民主党を厳しく監視し、民主党が新自由主義と完全に決別するよう大きな声をあげるべきであるはずです。

しかしながら、現実にはネット上の左翼達は民主党の政策をその内容を問わず賛美し、より明確に反新自由主義の姿勢を示す社民党には「民主党の選挙の邪魔をしている。とっとと合流しろ」といった暴言を吐いています。また民主党の議員による不祥事には本来嫌っていたはずの「いかにも自民党的な」ロジックまで使って擁護しています。小沢氏に対しては「迂回献金の何が悪い」、(郵便不正問題の)石井一氏に対しては「知人の口利きをして何が悪い」と。検察が民主党への妨害のために捜査をしているとすれば、これは断固として批判すべきです。しかしながら、金権や口利きにまみれた政治家の姿勢まで擁護する必要性は微塵もないはずです。自民党政治を批判する者であれば尚更です。支持者がこんな調子では、政権交代をしたところで「民主党による自民党的な政治」が行われるだけでしょう。

つい先ほど、社民党が民主党との連立協議のための4項目として「〈1〉新自由主義との決別と内需主導型経済への転換〈2〉社会保障、雇用を重視したセーフティーネット(安全網)の再構築と拡充〈3〉所得再分配機能の見直しと財源確保〈4〉憲法理念の尊重と具現化」を提示しました。もし左翼ブロガー達が新自由主義の打破を民主党に望むのであれば、闇雲に擁護するのではなく、このような主張を自らが率先して民主党にぶつけ、民主党の政策をより国民の利益になる方向へ動かすべく行動すべきではないかといつも思います。

No title

鳩山は話にならないほど馬鹿である。
しかしそれにきづかない人間はもっと馬鹿である。

あなたの鳩山批判の部分はそのとおりです。

しかし、麻生首相が最後に外交問題をとりあげたのは
逃げではない。
どこをどうみれば逃げに見えるのか?
そこは全く逆です。

鳩山の下らない質問に麻生首相は誠意をみせ答弁し
完全に論破していたではありませんか?

麻生首相にとっては楽な時間だったでしょう。
小学生の帰りの会のような話題をだされても・・・・

鳩山の低レベル次元には首相はあきれかえっているのが
みえみえですね。

民主信者

小泉政権時、なんでも小泉のやることを詭弁を弄して擁護する小泉信者が多数あふれました。
(現在、数はだいぶ減ったようですが、そのまま自民信者になってる人もいます)
現在、民主党を擁護してるのは信者といっていいレベルじゃないでしょうか。
民主党が自民党より酷い格差拡大法案を成立させても詭弁を弄して擁護するのでしょう。
彼らとは議論するだけ無駄です。信者ですから。

民主党の派遣法賛成など謝罪してしかるべき過去の悪行であり、それがなければ当然信用ならないわけです。

自民党には、民主党にこう党首討論で言って欲しかった。
俺たちは仲間じゃないかと。派遣法には民主党も賛成したし母子加算法廃止にだって一緒に賛成してくれたじゃないかと。
そういったときに民主党がなんというのか。

鳩山と岡田の食い違い

++鳩山由紀夫
-暫定税率はすぐに撤廃する
-西川社長は辞めてもらう
-財源の二の次である
-消費税の増税の議論は早い

++岡田克也
-暫定税率は財源を見つけてから廃止する
-西川社長に辞めてもらうことは党として決めていない
-財源がないと政策の実行もできない
-消費税の議論はすべき
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