スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

山口二郎を正面から批判しなければ「政治改革」批判にはならない

政治改革_1a 6/15の講演会を前に何冊か本を買い込んで読んでいる。その中の一冊に光文社の『日本を変える「知」』があり、吉田徹が「政治改革」を批判する文章があったので紹介したい。店頭でこの本に目が止まった理由は、著者の一人に本田由紀の名前があったからである。最近、本田由紀の名前が入った新刊は必ず手に取っていて、無視して通り過ぎることができない。他の著者は、飯田泰之、鈴木謙介、橋本努。全体を流し読みした印象を正直に言うと、強く感じるのは言葉の軽さで、年齢の若いアカデミーの人間に特有の浮薄な言い回しや言説態度が目立ち、私は受容よりも拒絶の感覚が先行するのを抑えられない。アカデミーの人間の言葉が最も軽い。彼らは自覚がないだろうけれど、政治家の言葉よりも、マスコミの人間の言葉よりも、それ以上にずっと軽いのはアカデミーの人間の言葉だ。むしろ、この国の言葉を軽くしていった張本人はアカデミーではないのか。私はそう疑う。彼らは意識的に、重い言葉はダサいだのクラいだのと決めつけ、そこに「旧来左翼」の貼札を貼って貶め、自分たちの脱構築的な軽さを正当化する言説を吐き散らした。  

続きの内容をレジまぐ版に詳しく公開しました。コメントはこちらの方にお願いします。

たいへん更新が遅くなって申し訳ありませんでした。今回は本の紹介なのですが、『日本を変える「知」』(光文社)に所収されている吉田徹の「ニッポンの民主主義」の論稿をおすすめします。選挙が近くなり、政権交代について書かれた新刊が多く並んでいますが、この吉田徹の文章は一読の価値があると思います。政治学者が「政治改革」を批判するのを見るのは、久しぶりというか、初めてのような気もします。日本で「政治改革」を進めたとき、政治学者や評論家が言っていた「語られざる前提」が考察され、彼らの「前提」がどのようになったかを結論づけています。彼らは、小選挙区制による二大政党制の実現によって政策本位の政治になると言ったのですが、実際にはどうなったのか。吉田徹は二大政党制導入(すなわち「政治改革」)の帰結を、「カルテル化」と「争点隠し」と「ポピュリズム」の三つだと断じています。ブログでずっと論じてきた主張と同じですね。

「政治改革」によって日本の民主主義がどれほど酷く歪められたか、国民の権利が剥奪されたか、その責任が、特に左側の政治改革イデオローグたちにどれほどあるのか、私はずっとそのことを言い続けてきましたが、これからもその発言をやめずに続けるつもりです。岩波書店の責任も含めて、不問に付されてよいはずがないでしょう。誰かが追及をしなくてはいけない。そう思います。

政治改革_z

PARC.jpg


スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです

α-Synodos vol.29に掲載された荻上チキ氏のレポートは御覧になりましたか?

「脱構築(宮台真司・東浩紀言説)」についての的確な、実践的な批判です。他にも小田切博氏の指摘
http://d.hatena.ne.jp/boxman/20080608#p3
>東浩紀は笠井潔との往復書簡集『動物化する世界の中で』において「日本のサブカルチャーには、それについて考えるだけでいつのまにか現代思想の理解までできてしまうような、そういう普遍的な構造が隠されているのだ」と書いていたが、これはじつは一種の言葉の詐術だ。東自身のどの著作を読んでも彼は「サブカルチャーについてだけ」考えてなどおらず、実際には自分が語ろうとする問題系ごとに必要だと思われる情報を適宜参照精査し、取捨選択するプロセスを経由して論考を進めている。「それについて考えるだけで」いつのまにかなにか他の物事が理解できてしまう「普遍的な構造」はそのような作業に先行して存在するものではありえない。東がサブカルチャーと現代思想に共通する構造を見出し得たのは彼がその両方を知っていたからこそであり、この言明においてはあきらかにその点の因果関係が逆転している。
や後藤和智「お前が若者を語るな!」など、宮台・東言説への批判は若いすぐれた人に広まっています。
後藤氏と安原宏美氏が16日に行われた湯浅誠、浜井浩一、森千香子、菊池恵介各氏によるシンポジウムのレポートを書いています
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://kgotoworks.cocolog-nifty.com/memo/2009/05/post-e703.html
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://ameblo.jp/hiromiyasuhara/entry-10266504365.html
プロフィール

世に倦む日日

Author:世に倦む日日
(世に倦む日日FC2版)

最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
リンク
access countベキコ
since 2004.9.1












RSSリンクの表示
アクセス数とメール
エキサイト版に避難中です。
FC2のふざけた釈明

access countベキコ
since 2004.9.1


  
ご意見・ご感想

Twitter
Google 検索ランキング
下記のキーワード検索で
ブログの記事が上位に 出ます


竜馬がゆく
花神
世に棲む日日
翔ぶが如く
燃えよ剣
王城の護衛者
この国のかたち
源氏物語黄金絵巻
セーフティネット・クライシス
本田由紀
竹中平蔵
皇太子
江川紹子
G20サミット
新ブレトンウッズ
スティグリッツ
田中宇
金子勝
吉川洋
岩井克人
神野直彦
吉川元忠
三部会
テニスコートの誓い
影の銀行システム
マネー敗戦
八重洲書房
湯浅誠
加藤智大
八王子通り魔事件
ワーキングプアⅢ
反貧困フェスタ2008
サーカシビリ
衛藤征士郎
青山繁晴
張景子
朱建栄
田中優子
三田村雅子
小熊英二
小尻記者
本村洋
安田好弘
足立修一
人権派弁護士
道義的責任
古館伊知郎
国谷裕子
田勢康弘
田岡俊次
佐古忠彦
末延吉正
村上世彰
カーボンチャンス
舩渡健
秋山直紀
宮崎元伸
守屋武昌
苅田港毒ガス弾
浜四津代表代行
ガソリン国会
大田弘子
山本有二
永岡洋治
平沢勝栄
偽メール事件
玄葉光一郎
野田佳彦
馬渕澄夫
江田五月
宮内義彦
蓮池薫
横田滋
横田早紀江
関岡英之
山口二郎
村田昭治
梅原猛
秦郁彦
水野祐
渓内譲
ジョン・ダワー
ハーバート・ノーマン
アテネ民主政治
可能性の芸術
理念型
ボナパルティズム
オポチュニズム
エバンジェリズム
鎮護国家
B層
安晋会
護憲派
創共協定
二段階革命論
小泉劇場
政治改革
二大政党制
大連立協議
全野党共闘
民主党の憲法提言
小泉靖国参拝
敵基地攻撃論
六カ国協議
日米構造協議
国際司法裁判所
ユネスコ憲章
平和に対する罪
昭和天皇の戦争責任
広田弘毅
レイテ決戦
日中共同声明
中曽根書簡
小平
国民の歴史
網野史学
女系天皇
呪術の園
執拗低音
政事の構造
悔恨共同体
政治思想史
日本政治思想史研究
民主主義の永久革命
ダニエル・デフォー
ケネー経済表
価値形態
ヴェラ・ザスーリッチ
李朝文化
阿修羅像
松林図屏風
奈良紀行
菜の花忌
アフターダーク
イエリネク
グッバイ、レーニン
ブラザーフッド
岡崎栄
悲しみのアンジー
愛は傷つきやすく
トルシエ
仰木彬
滝鼻卓雄
山口母子殺害事件
ネット市民社会
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。