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湊かなえ『告白』 ? 少年犯罪、裁きと復讐、人の心はミステリー

告白_12009年本屋大賞を受賞した湊かなえの『告白』を読んだ。どの書店でもこの本がうず高く店頭に平積みされている。積み上げられた冊数が他の本と較べて段違いに多く、猛烈な勢いで売れていることがわかる。期待して読んだが、中身は評判以上で、想像をはるかに上回る完成度の高い作品だった。これだけ前評判が高く、そして前評判を超える感動を得られる本に出会う経験は滅多にない。村上春樹の『海辺のカフカ』以来だろうか。この小説は、とにかくアイディアが素晴らしい。本の帯に広告宣伝コピーとして読者の感想が載っていて、「これから読む人に言いたい。寝る前に読まないで下さい。読了まで眠れなくなります」と書いている。この短い言葉が、この本の何たるかを最もよく言い得ている。途中で止められない。息をつく間がない。先へ先へ読ませる。暗くて恐い物語の中に入ったまま、関心がその世界に没入して、読み終わるまで出られなくなる。小説であれ何であれ、通常、最後まで一気に読み通せる本は本当に少ない。この本はそこが全く逆で、展開があまりに完璧すぎて、途中で読むのを中断して本を置くことができなくなる。展開と構成の絶妙さに息をのむ。  

続きの内容をレジまぐ版に詳しく公開しました。コメントはこちらの方にお願いします。

非常に面白い作品です。橋爪大三郎とか宮台真司とかではなく、こういうものこそが本当の社会学の説得力なのではないでしょうか。売れている理由がよくわかります。現代がどういう時代か、人がどれほど狂気の中で生きているか、日本社会がどれほど壊れた危険な状態にあるか、この本は、人(作家)が見たありのままの現代社会が真剣に掘り下げられていて、実相を正確にグリップしていると感じます。態度がいいですね。少年犯罪とか、幼児殺人とか、家庭内の虐待・暴力・殺人とか、無理心中とか、本当は一件一件の事件を正面から正確に見つめないといけないはずで、昔は報道人も一般市民も問題を深刻に受け止めて考えていたと思うのですが、今はそういう態度が失われています。第一章「聖職者」のところに、何度か「倫理観」という言葉が出てくるのが印象的です。

告白_z


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トウキョウソナタ

少年犯罪、ひきこもり、いじめ、自己中心的な親、そしてすざましい復讐。この本のテーマは少年を中心とした日本現代社会の問題を暴いているようですね。ぜひ読んでみたいと思います。
NYでもほぼ一年前にカンヌで賞をとった映画「トウキョウソナタ」がやっと公開されて観てきました。当方ブログ「NY金魚」http://nyckingyo.exblog.jp/
で日本の社会とその構成員の家族が妖怪化している、というテーマで書きました。日本だけが病んでいるわけではありませんが、辺見庸氏の論理のなかでの症例は、日本においてもっとも顕著です。
あいかわらず長いですが、ご一読いただければ幸いです。当方のコンピューターの都合だと思うのですか、このブログにトラックバックできませんでしたので、コメントにさせていただきました。NY金魚
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