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NHKスペシャル『JAPANデビュ- 第2回 天皇と憲法』 - 立花隆の警告

天皇と憲法_1NHKスペシャル『JAPANデビュー』の第2回『天皇と憲法』が5/3に放送された。前回作の『アジアの一等国』や『プロローグ』と比べるとプレーンでオーソドックスな内容に仕上がっていて、特に新しい問題提起や意表を衝く歴史描写はなかったが、重要な問題をよく纏めて整理した佳作の歴史番組だった。前回の『アジアの一等国』はいかにも五十嵐公利が手がけた野心作の性格が濃厚で、すなわち、子安宣邦と小熊英二の研究成果に影響された歴史認識で構成されていて、NHKによる初の本格的な台湾論を脱構築主義的視角から試みるという、言わば前衛的な企画のものだった。日本人の一般認識であり、NHKの標準的な教科書でもある司馬史観の台湾論を飛び越えた冒険的な挑戦であり、そうなると右翼の側から苦情が出るのは当然かも知れない。右翼の苦情の問題には立ち入らないが、基本の教科書に十分に目配りする姿勢がないと、思わぬところで事故に遭遇する。しかし、台湾の政府とアカデミー、そして多くの台湾の人々は、五十嵐公利とNHKの挑戦を静かに支持して見守ってくれているのではないか。私はそう思う。あの番組は心を揺さぶる感動的なものだった。  

続きの内容をレジまぐ版に詳しく公開しました。コメントはこちらの方にお願いします。

オーソドックスな纏め方でしたが、内容の濃い面白い番組でした。山室信一と御厨貴の話は掘り下げが浅くて面白くありませんでしたが、立花隆の天皇機関説論争の解説は興味深く見ました。番組では、井上毅は伊藤博文と共に立憲主義の開明派という位置づけで、一般的にもそういう整理になっていますが、この男は教育勅語と軍人勅諭の起草も同時にやっていて、果たしてそういう認識でいいのかという問題が残ります。外に対しては(近代国家の成文憲法としては及第点の)大日本帝国の立憲君主制、内に対しては教育勅語のウルトラ・ナショナリズムで国民を内面統制するレジーム、すなわち自由民権運動への対抗措置。明治国家はその二面性を見る必要があり、結局、国際情勢の変化と大衆社会の状況の中で、教育勅語のレジームが全面化して、侵略戦争とテロリズムの時代になるわけです。

天皇と憲法_z
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1930年生れ、戦時中、軍国少年だった私は、【天皇問題】は、死ぬまで脳裏から離れないほど深刻な問題です。今回、NHKテレビの放映と、それについての『世に倦む日日』さんの講評を読み、明治天皇と昭和天皇の【明治憲法】に対する考え方の相違について、改めてお教え頂きました。                                                     少年時代の教師が、教室で『忠君愛国』を分離して《忠君が大事か、愛国が大事か》と、質問したことがあります。このとき《愛国》 と答えた生徒は教師から殴られたのです。この思想が、日本国土が焦土となっても、【国体(天皇制)】だけ護持できればいいの、戦争末期の状態に陥ったのであります。                                               その天皇制ですが、戦時中「国民は、南朝の楠木正成のように「天皇に忠義を尽くさなければならない」と、南朝正統論が鼓吹されました。ほとんどの国民は《昭和天皇は南朝の後裔である》であると思い込んでいましたが、戦後になって、逆族・足利高氏の擁立した北朝の後裔と知って、唖然としたものです。                                                        

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No title

深夜の再放送見ました。
主に以下の点を確認でき、見てよかったと思いました。

・ 軍部大臣現役武官制復活の結果責任等で、山縣有朋はまずかった。

・ 犬養の統帥権干犯批判みたいな話がでてくる懸念は、御厨貴の話を聞くと、わが国が共和制にならぬ限り除去しつくせないのでは、という印象。
  田母神さんみたいなのが時々フラフラ出てくることの根っ子は、そのあたりにあるのかと。

・ 昭和憲法は明治憲法の改正にすぎぬものなので、相当の部分を明治憲法から引き継いでいる、という立花隆の指摘。

  手続き上改正の形をとっただけで、内容はルーズベルト治下のニュー・ディーラーズのコントロールにより、象徴天皇制を残した以外は全く民主的な憲法になってたと思ってたんですが違いました。残念。

米軍の占領が間接統治の手法を採ったため、戦前の官僚組織がほとんど残ったことをあわせ考えると、民主的な立場からの「回天」は、まだ実現できていないのかも。
  
>右傾化が加速するのは1920年代、明治維新から50年後、明治憲法の発布から30年後である。戦後日本の右傾化は1980年代から顕著になり、1990年代に大きな潮流になった。

20年代と90年代の右傾化の事実、重要なご指摘と思いました。
Wikipediaでちょっと調べましたら、昭和金融恐慌が1927年、世界大恐慌が1929年。
バブル崩壊が1991年で、その後は、未だに終わらぬ平成不況。

国民経済の困窮は内政の失敗と国民はとらえます。
内政で失地を回復できない総理は、外政で得点しようとするようです。

麻生さんが、やたらに外遊してる所以と思います。
第二の満州事変が起きないことを祈ります。
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