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魯迅

魯迅_1司馬遼太郎の小説で幕末の諸藩の行動を見ると、日本の組織の小吏らしい典型的なパターンが現れている。政治環境の激変の中にあって、周囲をキョロキョロ見回し、お家の安泰と藩の利益を第一に考え、情勢の中で取り残されて不利を得ないように、抜け目なく情報収集して右へ倣えする態度である。それなりに四方に目配りをして、全体の秩序の安定を考え、逸脱や不均衡や不平不満が出ぬように、平準的で常識的な線での解決に動くあり方。小心で右顧左眄的でサラリーマン的ではあるが、配慮の中には領内の民百姓の生活も入っている。ここに描かれているのは、まさに日本のサラリーマンの姿であり、時代を超えて共通する人間像である。日本人の一般像であり、日本の官僚の一般像だ。だが、小説を読み直しながら、私が気づいた点を率直に言うと、こうした日本のサラリーマン像が、特に官僚の世界では現在は消滅しつつあり、「昔も今も同じだな」と思えなくなっている現実がある。現在の日本の官僚は、もっとグロテスクで暴走的で退廃的だ。国民の生活など眼中にない。官僚にとって国民は、自分の欲望と快楽のために容赦なく苛烈に収奪する対象である。現在の日本の官僚は、幕末の諸藩の官僚と同じではなく、むしろ清末の中国の官僚とビヘイビア・モデルが酷似している。阿片戦争から辛亥革命の頃の中国の官僚の思想と行動と同じ。均衡と安定ではなく逸脱と放埒。彼らは、自ら阿片を吸いながら、民衆に阿片を勧めて吸わせ、その商売で冨を築いていた。  

続きの内容をレジまぐ版に公開しました。コメントはこちらの方にお願いします。

魯迅_z
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No title

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まさに阿Q正伝的状況

私も、今の日本は阿Q正伝的状況だと思っていましたが、このように明快に解説してくださって、感謝しております。

私は五木寛之の愛読者です。他力しかないのかもしれません。これもまた、阿片にすぎないのでしょうか。

「麻酔なしの凄絶な外科手術」、これはハイパーインフレによる戦後の焼け野原的状況なのか、とも思います。戦後の焼け野原のあとに、高度経済成長期を迎えたように、新たな局面が開けることを他力本願的に期待するしかありません。

現代の松陰の書

今は坂本龍馬が一大ブームらしい。しかし、幕末よりも遙かに悲惨な状態の現代日本(60年を超える被占領下、そして今に至るまでの宗主国に依る一千兆円にも及ぶ巧妙な国家と民間資産収奪、更には毎年数千億円から数兆円にものぼる様々な名目の朝貢金、そして何よも尊重される宗主国の意向、その属僚)においてこの「現代の松陰の書」とも言えるブログに啓発された若者の中からどうして第二の龍馬が誕生しないのであろうか?

◎日本政府の経済運営さえうまくやっていれば、すべての福祉資金が今の数倍になったことは確実であろうし、このような莫大な国の借金もなかったであろう。更には、無税国家にもなり得たことであろう。

◎今日の支那の最大の悲劇は、無数の国家的浪漫主義者、即ち「若き支那」のために鉄の如き訓練を与えるに足る一人のムッソリーニもいないことである。-これは芥川竜之介の『侏儒の言葉』の一節であるが、このエピグラムは、主語を変えれば逆に今の東海の孤島にも当てはまることである。

◎アメリカ自身が第二次世界大戦後における対日占領政策は史上最高のものであると自賛するのも宜(むべ)なるかなと思う。

◎アメリカは、日本での占領成功体験(一千兆円を超える資産収奪、軍事基地保持、維持費の負担、自国の政策へのサポート、兵器の独占的輸出等々)をイラクやアフガニスタンでも通用すると思っているらしい。

◎アメリカに対して遠慮や配慮をしても何の意味もなさぬ。彼らは要求するものは要求する。盗るものは盗る。しかも相手が弱いとなったら、その注文をエスカレートさせる。

◎日本は国家戦略局というものを創ったが、トヨタは見殺しにするのか。それは飽くまでも内向きものでしかないのか?

◎日本は死んだ。日本は死んだままだ。そして、我々が彼を殺したのだ。
 他ならぬ我々自身が彼の屠殺者なのだ。

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No title

いつも拝読して、ブログ主の文章の鋭さに深く感激しまいた。
魯迅先生、元々は医学を専攻しましたが、途中で中国の社会の現状を見て、作家に転身しました。何故なら、魯迅の自分の話によると、現実社会の中国人の重病は、身体ではなくて、心の中の病気だと分かったからです。あの時代、医者から作家、革命家に転身した方が多かったです。孫文先生もそうです。
日本は選挙の自由がある国なのに、何故か選挙民たちが自分の一票を全く政治の分からない芸能人に、裕福な政治経験を全くない二世三世にあげるのか?まじめな日本人が何故か炎天下或は雨の中で、投票場へ行って、テレビでよく宣伝してる何ジュンコなどを書いて、貴重な一票を投じると言う行動をするのか?投票権の外人の私は理解不能です。

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全共闘世代

いつも、感動をもって読ませて頂いています。

今回の『魯迅』の最後に、
【街を歩いていて、特に東京でそうだが、道行く人の視線が妙に怪しいと感じることがある。60代くらいの男の眼の光が異常で、歩き方もどこか普通でない。正常でない。爬虫類的な攻撃性や共謀性の感じを受ける】
に、非常な感銘を受けました。

ブログ主さまが、書かれた意図と違うかもしれませんが、その【60代】という年齢に思ったのです。

現在【60代】と言いますと、40年前の【全共闘の世代】です。
あの、何もかも(例えば、東大教授・丸山真男の研究室をぶち壊したように)過去の権威を全て否定し、全国の殆どの大学をバリケードで封鎖し、浅間山荘事件を頂点とする数々の刑事事件を引き起こして、日本中を震撼させた【全共闘の世代】です。

彼ら学生の大半は「中核・革マルなど、何かのセクト」に属さない、一応「ノンポリ」だったと思いますが、当時の学生の殆どが、封鎖された大学に行かないで、大学放棄の【全共闘運動】に参加していたのは事実です。

その【全共闘運動】とは何だったのか……。この返答は殆ど聞こえて参りません。
そして彼ら自身(現在、60代)の中からも、全くと言っていいほど【総括】されておりません。僅かに亡くなった立松和平が『光の雨』を書き、斜めから(年輩の)村松友視が『激しい夢』を書き、朝日ジャーナルの青年記者だった評論家川本三郎が『マイ・パック・ページ(1988)』(絶版)を書いているくらいです。

彼ら全共闘世代も、やがて大学に戻り、学業を済ませ、社会の一隅に溶け込んできたのでしょうが、40年の歳月を経て【世代交代】となって、社会の中枢から去っていきます。

まさに「隔世の感」があります。
しかし、その【総括】して来なかった鬱積か、ブログ主さまの感じる【60代の、怪しい男の目の光】となって(現れて来ている)のでは、ないのでしょうか。



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