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NHKドラマ『坂の上の雲』 - 遺族による司馬遼太郎の遺命の裏切り

坂の上の雲_1私は『坂の上の雲』のテレビドラマ化に反対の立場である。こうして放送が始まった以上、番組を見て楽しんで批評するしかないが、この作品は映像化するべきではなかったし、絶対にして欲しくなかった。それは何より、原作者の司馬遼太郎自身が、生前、『坂の上の雲』の映像化を頑なに拒否していたからである。このことは、司馬遼太郎の読者であれば誰でも知っている。その理由は「軍国主義に利用される恐れがあるから」だった。この遺言は、司馬遼太郎が残した言葉の中でも重いもので、読者は重く受け止めるし、関係者もまた重く受け止めて当然だろう。私は、『坂の上の雲』がこんなに早く映像化されるとは思わなかった。誰が司馬遼太郎の遺命に背いて作品の映像化をアプルーブしたのか。NHK出版から出ているガイド本『スペシャルドラマ・坂の上の雲・第1部』を読むと、司馬遼太郎記念館館長の上村洋行が登場して、「なぜ、今、映像化に踏み切ったのか」について説明している(P.149)。上村洋行が、司馬遼太郎の著作権を管理する遺族側代表として、ドラマ化決定の責任者の立場で公式見解を述べている。だが、本当に許可を与えたのはこの男ではない。最終的に諾否の権限を握っているのは、夫人の福田みどりである。私は福田みどりに失望させられた。なぜ、司馬遼太郎の遺言に叛き、故人の意思に反して『坂の上の雲』の映像化を許可したのか。  

続きの内容をレジまぐ版に公開しました。コメントはこちらの方にお願いします。

坂の上の雲_z
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坂の上からの道すじ

 いま当方ブログで、戦争連載ということで、ヴェトナム戦争のことを書いています。今日の追稿に、司馬遼太郎氏「人間の集団について」(中公文庫)という、実に鋭い洞察とヴェトナム人への深い思いやりから生まれたエッセイを引用させていただきました。この本は、その30年戦争から、アメリカ軍がやっと引き上げ、ほとんど終わろうとしていた1973年に、司馬氏がはじめてヴェトナムの地を踏まれたときに擱筆されたものです。

 この本の冒頭、カムラン湾を望みながら、氏がにわかにヴェトナムに行きたくなった理由の筆頭は、それより4-5年前「坂の上の雲」取材中に、日露戦争でのロシアのバルチック艦隊がこの湾で休養と補給を求めたが、英・仏の妨害で休めなかった、その湾の風景を知りたかった、というものです。
 当時のカムラン湾はアメリカ軍の大補給基地になって、日露戦争当時の面影のかけらもないはずで、このときは取材できなかった、と書かれていますが、氏の明治時代に対する思い入れの深さを、再確認しました。

 テレビドラマ「坂の上の雲」は、ほぼ2週間遅れで、昨夜第一回目をDVDで見ましたが、実にオプティミスティックな演出でたいへん楽しめました。俳優全員の演技もすばらしく、日本のドラマでこれだけポジティヴな感覚で受け取ったのは実に久し振りでした。司馬氏の明治国家に対するポジティヴな思い入れがよく表現されていて、続編が楽しみです。

 ただこの無邪気ともいえる明治初年からつづいていくこの国家への、氏の問題提起は、時代が下るほどに厳しくなっています。まさにその坂の上にあったものの過信から、何かとんでもない道すじを選んでしまったというようなことを語られていますよね。昭和国家(著書「昭和」という国家)に対する氏の意見も実に辛辣です。この両時代についての氏の意見をトータルに観なければ、「坂の上の雲」のなかにもたいへん危険な表現が含まれている、と感じることはまったく同感です。

 映像というものの持つインパクトの強さについても、当方ブログで、ヴェトナムを通して僕なりに分析しています。お時間があればご高覧ください。

No title

ただのエンターテイメント作家に過ぎないはずの司馬遷太郎を、この20年、新しい教科書やらカルト教団やらがやたら持ち上げて、よくわからん活動をしてきました。
司馬遷太郎が軍国主義に背を向けていたのは知りませんでしたが、もともと日本の似非保守や軍国主義に利用されやすい側面を持っていたのだと思います。
司馬の文章にはしばしば西日本セントリズムは和人セントリズムが露呈し、岩手県民としては読むたびに不愉快な思いをさせられましたが、司馬は元々そう言うことに無神経な西日本人の一人に過ぎなかったと思いますし、そういう意味で日本会議や新しい教科書をつくるかいなどの似非右翼やカルト教団の連中と同じメンタリティを持っていたのだろうと思っておりました。
つまり我々とは違う日本人だったんだろうなと言うことです。

田舎からさんへ、ひとこと

西日本エスノセントリズムに犯された「違う日本人」からひとことだけ。
司馬遷太郎著『王城の護衛者』は会津藩に対する思い入れの大きな作品です。この作品は、世に倦む日日さんの別のサイト、明治維新・歴史浪漫
http://www.geocities.jp/pilgrim_reader/hero/sabaku_2.html にもくわしいですが、司馬氏はこの東北の一藩に対して実に深い洞察をされています。140年前の我々は多分、藩によって分けられた、まったく違った民族だったと考えますが、現代ではほとんど似かよった同じ仲間ではないのでしょうか。NYCに移民してしまった僕でさえ、岩手県の宮沢賢治の大ファンですし、もちろん司馬氏の大ファンでもあります。
ひとりの作家を批判するためには、かれの著書を少なくとも何冊か、ちゃんと読んでからにするべきだと思います。

No title

こんな記事が見付かりました。
以下のURL参照;
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009120701000184.html

 小説「坂の上の雲」は、1972年に連載終了しています。司馬遼太郎の生存中に映像化の検討を誰かがやったのかは判りませんが、まして「終了時」は冷戦時代、後の「情報公開」で日清・日露戦争について、色々な事が判りました。
司馬氏の意向に反するにせよ、司馬氏が語る「美談」「英雄談」をなるべく排し、出来る限り「事実」に基いた「坂の上の雲」を映像化して欲しいものです。

司馬氏が「敗戦に至る日本」について、遂に小説化する事は無かったのは返す返すも、残念ですね。本人にとっても、忌まわしい出来事なので、それを越え、真正面から見詰める「勇気」を出す事はやっぱり、辛かったと言うべきでしょうか・・・。

実在の人物が基に成っていませんが、日本軍人の世界について、著わした小説は今の所、野間宏の「真空地帯」、それについても異議を唱えた大西巨人の「神聖喜劇」位ですかね・・・。

他に小説が在ったら、何か在りますか?

利用されるかはNHK次第

まだ2話の段階ですが、NHKとしては、自由民権運動に参加して官憲と対立しているシーンや、「福沢諭吉が一番偉い」と語るシーンを見せることにより、主人公たちが民主主義と文民統制の支持者である旨を示しているつもりなのでしょう。
しかし、ポイントはミリタリズムをどう描くかでしょうね。
この頃は、我々がよく知るファシズム時代のキンキーなミリタリズムではなく、もっと牧歌的だったはずですから。
もっとも、あの「おしん」でさえ政治的に利用されたことを考えると、この手の番組が利用されないはずがないようにも思います。
その意味で、ブログ主さんが言われるように、民主党政権下であることがせめてもの救いです。

No title

坂之上の雲、明日で3回目になりますが面白いですね。
いままでのところ、日清日露戦争の英雄を描くというより、大望をもつ若者が維新後の機会をとらえてどう生きていくかと言う感じに描かれていると思います。軍国主義に利用されないように本作品の映像化を故人が反対されていたのですか。昭和に入ってからの軍部には、明治維新にあったような真摯な気持ちがなくなっていたことを司馬氏は残念がっていましたね。ところで現在日本にはそれほど軍国主義者がいるのでしょうか。それは保守系の人たちのことを指しているのなら、私はそうは思えません。確かに人気番組にあやかって自説を語る自民党の政治家とか昔ならいたかもしれませんが小沢民主党独裁体制の今そんな心配はいらないんじゃないでしょう。 福沢諭吉に関しては独立自尊について尊敬してる、日本国家の独立についてのことだとおもいます。
私には自民党が自滅したのに、期待とちがう民主党の姿を直視せずまだ自民党の亡霊と戦う方が恐ろしいことのように思えます。
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