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小選挙区制と「精神なき専門人」 - 立花隆の衆院選総括寄稿から

精神なき専門人_1先週号の週刊文春で、立花隆が選挙を振り返って次のように嘆いている。「この選挙、思い返せば返すほどその中身のなさに唖然としてしまう」「政策抜きで『政権交代』を連呼するだけのどぶ板選挙戦術が成功する国とは、政治文化が恐ろしいほど貧しい国ということでもある」(P.42)。同感だ。今回の選挙戦は実に無内容で低調だった。政党の主張や戦術だけでなく、マスコミ報道も散漫で中身がなく、それ以上にネットの議論が貧相で空疎だった。立花隆は、自民党の壊滅的な人材払底ぶりに呆れつつ、「しかし、人材が乏しいのは民主党も同じというか、自民党以上ではないか」「人材育成システムが欠如しているのも自民党以上だ」と指摘している。これにも私は同感だ。投票日から今日までの間、民主党の若手議員たちがクローズアップ現代や報道ステーションなどのテレビ番組に出まくり、キャスターの前で嬉しそうにペラペラ舌を回すのを見たが、不愉快で苛立つ気分を抑えられない。彼らの頭の中にはマニフェストや政策集は暗記されているが、国民生活の窮状など何も問題に感じておらず、格差や貧困への関心の欠片すら見えて来ない。彼らは単なる政策官僚あるいは職業政策家であり、国民代表としての政治家ではないのだ。ウェーバーの言う「精神なき専門人」こそ彼らの代名詞に他ならない。  

続きの内容をレジまぐ版に公開しました。コメントはこちらの方にお願いします。

小選挙区制では大型の政治のリーダーが育たない。小選挙区制では、候補者は選挙区の有権者ではなくて中央の党本部やマスコミの方にばかり顔を向けて売り込む。このことは、後藤謙治が言い、立花隆が言い、ほぼ日本政治を見る者のコンセンサスになっていると言ってよいと思います。日本の政界の人物不在は深刻な問題です。テレビで「政策」をチャラチャラ解説して得意になる人間は無数にいますが、国民の心を動かせる人間がいない。官庁や財界や外国の方を向いて、法制度を弄れる人間はいますが、国民生活の窮状を知り、それを救おうとする動機を持った人間がいません。国民に支持と共感を得られる指導者の器が育っていない。菅直人にせよ、小沢一郎にせよ、田中真紀子にせよ、鈴木宗男にせよ、中選挙区制の時代に育った政治家です。

小選挙区制というのは、結局、マスコミやアカデミーにとって都合のいいシステムであり、政治のリーダーシップを政党の政治家からマスコミの評論家に移したのが「政治改革」だったと言えますね。次の世代に本当に人材がいません。岡田克也、前原誠司、野田佳彦、枝野幸男。こんなの、谷垣禎一、石原伸晃、石破茂、河野太郎と同じじゃないですか。トロイカが一線を退いて、前原誠司や野田佳彦が首相になる時代になったら、間違いなく「民主党の劣化」が言われるでしょう。立花隆は、民主党も自民党以上に人材が乏しいと指摘していますが、そのとおりです。前原誠司がどういう代表だったかを思い出せば歴然としています。民主党はトロイカ体制でなければ党を運営できませんし、政権を維持することはできません。トロイカが70代の高齢になるまでこのままですね。

精神なき専門人_z1精神なき専門人_z2


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立花氏の提案なき鋭い批判

立花隆氏の寄稿に、選挙制度への提案はなかったが、それは非専門人としての遠慮か、戦略上書かなかったのか。
おそらく前者だと思うのだが、批判は的を得ている。
今、必要なのは専門人の言説ではなく、非専門人の戦略的実践ということではないかな。

No title

よいよ革命的な政権交代が行われます。

ここで忘れてはいけないのは、来年7月の参議院選挙です。改選議席は自民党(48)、民主党(52)について、あまり論議されていません。改選議席そのまま当選したとしても、社民・国民新党合わせた議席は現在と変わりがないのです。
つまり、民主としては、自民とのハンデイ(4)の議席を持ったまま、参院選挙に臨むことになります。それ故、民主は黙っていても、自民より(4)議席を上回る勝利が必要であり、それより下回るなら、場合によっては、いくら今回の衆院選挙で衆院(308)の議席を得たとしても、社民・国民新党を合わせて(321)の三分の二を得ていないからには、来年の7月以降、法律一本も可決出来ない、参院での≪ねじれ現象≫が生じます。
新聞やテレビで『来年7月の参院選挙』が報じられますものの、このことはあまり知らされていません。
民主党の中枢としては、たとえば(自民党参院議員からの牛蒡引きとか、公明党対策とか)いろいろ考えているでしょうが、原則として厳しい参院選挙に臨まなくてはいけません。

民主党は、今回の衆院選挙で(308)の議席を得たとは言え、一挙手一投足、決して驕るところがなく、日々の政策の実行について着実に足場を固め、来年の参院選挙に対し、少なくとも(4)議席のハンデイを持ったまま、臨まなくてはいけないことを心すべきと考えます。

No title

なんかなー、立花氏って。
対自民でも、「経世会」系への批判をしても、「清和会」系へのそれは無い?今一つ?って感が抜け切らない印象が有ります・・・。
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