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民主党のマニフェストを読む(1) - 「格差」の言葉が消えている

民主党マニフェスト_1発表された民主党のマニフェストを2年前の参院選と4年前の衆院選のものと見比べて気づいた点がある。先の二つのマニフェストには載っていた重要な文言に異同がある。それは「格差」という言葉が消えている事実だ。2年前の参院選のマニフェストには、7つの提言の第1項目に「雇用を守り、格差を正す」と大きく掲げられていた。4年前の衆院選のマニフェストにも、2番目の項目に小文字ではあるが「安心・安全で格差のない社会の実現」が明記されている。今回のマニフェストには「格差」という言葉がどこにも書かれていない。最初から最後まで読んだが、「格差」の二文字は消えていた。民主党のマニフェストについて様々な批評がされているけれど、私が発見した最も重大な問題点はこの点であり、過去のマニフェストと比較して看過できない相違点は格差社会に対する現在の民主党の認識である。マニフェストには現在の社会の現状をどう捉えるかという政党の社会認識が示される。国民の不満や希望がどこにあり、政党として何を政策の根本にすべきかを示す総括が表現される。その社会認識の概念は、政党がめざす社会の理念や構想の基礎になるものであり、政策を提示する選挙公約では決定的に重要なもので、列挙される個別具体的な政策カタログよりも枢要なものである。  

続きの内容をレジまぐ版に公開しました。コメントはこちらの方にお願いします。

今回の記事は、過去二度の選挙の民主党のマニフェストと今回のマニフェストを比較検証しました。今回のマニフェストには格差の言葉も貧困の言葉もありません。これには驚きました。それ以前に、個別政策を言う前段の社会的現実の把握を説明した部分がなく、いきなり子育て支援、高速道路無料、暫定税率廃止などの目玉政策カタログが列挙される形式になっています。今の社会はこういう問題があるから政治でこう変えるのだという理念のプレゼンテーションが欠落しています。

そのため、理論的な理由づけなしに羅列された配給型政策群は、国民からすれば政権党の「お恵み」のような、馬の前にぶら下げられたニンジン同然の性格になり、憲法25条の権利から導かれる(回復的な)ものになりません。またマスコミによるバラマキ批判を一斉に浴びる結果ともなっています。何となく、民主党執行部はわざとマスコミにバラマキ批判を煽らせて、民主党が消費税増税に転換しやすくするように世論環境を整えている気配があります。マスコミを利用して消費税増税へ持って行く気ですね。

民主党がマニフェストから「格差」の言葉を消したことと、民主党を応援するブログ左翼が格差批判(反新自由主義)を言わなくなったこととはパラレルな進行経過を辿りました。彼らは2年半前までは精力的にネットで新自由主義批判の言論を展開していましたが、小沢一郎が代表に就いて暫くした07年から急に格差問題については言わなくなり、政権交代一辺倒の議論と主張に収斂されて行きました。安倍政権の後半からです。民主党の方も、参院選勝利と大連立騒動の政局を経て、格差批判の政策論議はトーンダウンさせて行きました。

08年の国会からは暫定税率ばかり言うようになり、官僚批判と政権交代が民主党の看板になり、06年の秋からの「国民の生活が第一」で訴えた当時の格差社会批判はすっかり影を潜める結果となったのです。そして、雌伏4年を経た新自由主義者の岡田克也が党中枢に返り咲き、左派に支えられて権力基盤を維持していた小沢一郎が半失脚し、民主党のマニフェストから格差の言葉が消え、民主党は格差社会批判を掲げた政党ではなくなりました。無論、6/1の経団連との3年ぶりの政策協議が大きく影響していることは言うまでもありません。


民主党マニフェスト_z1


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コメント

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No title

選挙戦の間、民主党の候補者に「格差を正さないなら民主党が政権をとる意味はない」「生活を守れ=年金・医療をちゃんと提供するのか」と言い、その候補者たちが当選した後に、鳩山・岡田氏ら執行部にそれを伝えるよう、自分の1票を使うつもりです。

根っからの自民党支持者なら別ですが、”民主党が不安だから”と自民党を選ぶのは、もはや有権者の甘えのように感じます。左派に投票したいけれど、社民は自らのポジションを保つことだけに必死になっているので票を託す気になれないのです。

どうして日本では、地に足のついた左派政党ができないのかもどかしい。ここまで大きくなった民主党に、あるべき左派の自覚を持ってもらいたいものです。

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです

No title

小沢氏が退いて、岡田氏が幹事長になった影響でしょうね。
より自公政権に近づいたとも言えます。
元々が新自由主義を掲げてた党ですから。
このまま行けば今は自民に向かってる庶民のルサンチマンが政権交代すれば民主党に向かうのは必至でしょうね。
小沢氏が党首のままであればたぶん格差是正が盛り込まれてたでしょう。
彼は庶民の気持がよく分かっています。
彼が党首になって選挙活動を地道な地方行脚に切り替えたのは伊達じゃあありません。
彼の本音は知りませんが、選挙や世の中が良く分かってます。
自民や民主の若手は郵政選挙の経験から電波=TV=マスコミでどうにかなるとタカをくくってるようですが、あの時とは違って国民は痛い目に遭ってますからそうは問屋が卸さないと思いますね。
地元軽視で何の利益をもたらさなかったチルドレンは今回の選挙で一掃されそうですしね。
どこの国の議員でも地元に利益をもたらさない議員なんて用無しですしね。
米国の議会が軍産族や農畜産族、金融族に牛耳られてる現実を見れば明らかでしょう。
ましてや彼等は国民にも利益をもたらさなかったんですから。
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