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加藤紘一議員への手紙 - 文藝春秋に労働法制再規制の論文を

加藤紘一_1拝啓、加藤議員の日頃のご活動を注目して見守っております国民の一人です。昨年末は風邪をひかれていたそうですが、体調は元に戻られましたでしょうか。今日は、政界再編と派遣村問題に関してお尋ねとご提案の手紙を用意しました。昨年末(12/15)に出演されたサンデープロジェクトでのご発言を聞いた後、議員がHP上に発信されていた「非正規雇用者の首切りを救うのは」という短い文章を拝見しました。トヨタやいすゞやキャノンなどが冷酷な派遣切りを断行し、住居を追われた大量の元派遣労働者が発生してテレビで報道されていた時期のものです。大いに注目に値するので以下に長めに引用をします。「日本の非正規労働者は今1700万人を超え、働く人の3人に1人というところまできています。派遣労働者法の改正というのは、小渕内閣のときから進み始め、今度のアメリカ発の金融危機が起こる前から『この改正は、いざとなったら解雇自由、労働者を部品として弾力的に切り離せる仕組みだ』と用心されていたのですが、まさにそれが今、現実に起こっています」。  

加藤紘一_2a私自身、何度もこのHPや著書などで言ってきたことですが、この現状は、新自由主義に基づく規制緩和は、竹中平蔵元経済財政政策・郵政民営化担当大臣や、経済諮問委員会の元メンバーである八代尚宏氏らの、非人道的な許しがたい失政によるものだと考えています。もちろん、立法府にいる我々も、強く反省をしなければいけません。しかし、この種のことを指摘されると、竹中氏は、『新自由主義に基づく改革が悪かったのではない。改革が中途半端だからこのようなことが起こる』と言います。テレビで語る彼の語り口は実になめらかで、一般視聴者の耳には、責任逃れの言い訳がシュガーコートに包まれてスルスルと通り過ぎていくようです」。自民党の国会議員で、小泉竹中の新自由主義路線に対してこれほど正面から直截的な表現で批判の言葉を上げているのは、おそらく加藤議員の他にはいないでしょう。加藤議員にお願いしたいことは、ぜひこの批判の視座を貫徹させて、月刊文藝春秋の誌上に労働法制の規制緩和と新自由主義路線を徹底批判する刮目の論文を掲載していただきたいことです。

加藤紘一_5aその論文が出れば、それは総選挙と政界再編に向けて混迷する現在の自民党の党内政局に対して、きわめて有意味で有効な一石を投じるものになるでしょうし、まさに加藤議員が言っておられる新たな「旗」探しに積極的に寄与する波紋と衝撃を派生させる結果を導くでしょう。そこで明確に言っていただきたいのは、1999年に原則自由化した労働者派遣法改悪、いわゆる労働法制の規制緩和が間違っていたということであり、そして最低でも製造業に派遣を解禁した2004年以前の段階に戻す法改正を実現すべきだという主張です。この主張は、ご承知のとおり、1月5日に舛添厚労相の口から出た言葉であり、また1月6日に厚労省の広島労働局長が懺悔して反省を述べた内容でもあります。一部には、それを急ぐと、逆に大量派遣切りに繋がるからという財界に迎合する慎重論もありますが、まずはこの原則論を政治家と政党の基本姿勢に据えることが重要でしょう。私は、自民党こそがこの基本線に立つべきだと思うし、総選挙のマニフェストに入れる決断を下すべきだと思います。この主張で党内に議論を起こし、労働法制の再規制を促す方向で党内を説得する動きに出たらいかがでしょうか。

加藤紘一_412/15のサンデープロジェクトでの発言は、そのまま菅直人氏との連携や再編やの動きを指し示したために、支持が広がらない結果になりましたが、議論を政局的に仕掛けるのではなく、新自由主義批判の議論を民主党との連携の動きと共に見せるのではなく、自民党の党内議論として、マニフェスト論として堂々と展開して賛同を募ればよいと思うのです。新自由主義(小泉竹中の構造改革路線)に対する見直しの要求と気運は、今や国民的なものとなっており、国論と言っても差し支えありません。今度の選挙で、政党やマスコミがどのような争点を国民に提示しても、有権者は自分たちの生活を困窮に追い込んだ構造改革に対する告発と再審を第一の投票基準にするでしょう。今、自民党に必要なのは構造改革路線との断絶であり、新自由主義政策の10年に対する自己批判です。それが選挙でできないとき、自民党は現在の議席の過半数を失って崩壊へ向かうに違いありません。現在の党内の政情を見ていると、麻生政権に造反する動きも、実は新自由主義の構造改革路線の延長線上にある人々が、国民に対して巧妙に宣伝を狙ったパフォーマンスをしている姿でありず、見せかけのまやかしに過ぎません。

加藤紘一_5この10年の間に、自民党の中は改革派と称する新自由主義者ばかりが溢れ、竹中平蔵氏の口真似ばかりしている若手中堅が滅法多くなりました。マスコミの中も新自由主義の影響に浸っていて、世耕弘成氏や山本太一氏などと癒着している報道関係者が多く、彼らの真実が巧妙にカムフラージュされて、恰も「人気者」のように演出されて伝えられている一面はあります。しかし、多くの国民はもはや騙されてはおらず、特に地方に暮らす人々は「改革」の呪縛から解き放たれています。本来、自民党は新自由主義の政党ではありませんでした。大企業や投資家や外国資本の論理だけを政策の基軸に据える政党ではなく、地方で農業や漁業を営んで働き暮らす人々とか、中小零細企業の経営者とか、そういう人々を支持基盤にして、支え支えられてきた国民政党であったはずです。自民党は元の自民党に帰るべきときなのではありませんか。新自由主義以前の自民党に戻り、経団連政治部以前の、清和会支配以前の、三角大福時代の自民党に戻るべきときではありませんか。そうする以外に、自民党が国政の場に生き残る道はないのではありませんか。自民党が元の自民党に戻れば、きっと日本も中産階級が幸福に暮らす元の日本に戻ることでしょう。

加藤紘一_6政界再編の旗を探すと言う前に、加藤議員はまず自民党を元の政策に戻すべく仕掛ける方が先なのだと私は思います。国民が望んでいるのは、本当はそういう方向ではないでしょうか。民主党の中のリベラルと提携するという前に、必要なのは自民党の改造なのです。自民党をケインズ主義と中産階級主義の原点に戻す強いリーダーシップこそが必要なのです。今度の選挙のマニフェストでそれを立てられないとき、誰が総理総裁でも自民党は選挙に負けます。民主党の「国民の生活が第一」の政策主張に勝てません。加藤議員は、今から準備をして、選挙で敗北した後の自民党をケインズ主義と中産階級主義に再定置するべく動きを起こせばよいのではないでしょうか。政策軸での勢力の結集と言っても、日本の政治の場合は、基本的に現在流行のイデオロギーを取り込んでそれを前面に掲げる傾向に終始する属性を持っています。丸山真男が言ったとおりで、外国で流行っているものを大喜びで取り入れて全体が靡くのです。そのことを考えたとき、今から5年後の日本で、果たして竹中平蔵氏的な新自由主義を言っている政治家や政治集団がいるでしょうか。新自由主義者たちは、悉く選挙で落選して淘汰されるか、あるいは巧妙に転向するかでしょう。

加藤紘一_7良心的な人間ならば、中谷巌氏のように懺悔して反省するでしょう。新自由主義は生き残れません。たとえ民主党の中で現在は右派が優勢でも、彼らが構造改革路線を継承しようとすれば、国民は拒絶反応を示し、「改革」から脱却する政治勢力を選び直そうとするでしょう。したがって、民主党内部の右派の新自由主義者(前原誠司・長島昭久・玄葉光一郎・細野豪志ら大勢)たちも、最後は転向するか、それとも選挙で淘汰される運命になるのです。スタティックな二大政党制というのは、日本では軌道定置することは決してありません。欧米と異なる歴史と政治風土の日本では、ホイッグとトーリーの二大政党制を簡単に移植することはできないのです。英国や米国のように、二大政党に対応して支える二つの社会的基盤が固定的に分かれて存在するわけでもありません。日本には日本の民主主義の試行錯誤があり、これまでの歴史と伝統があります。そして日本の保守の二大政党は、常に「基本政策」を互いにパクリっこする政党であり、選挙のたびに選挙で勝つために都合のいい看板を掲げる政党でもあり、兄が片方の幹事長で、その党の副代表だった弟が別の党の政権閣僚に簡単になる政党です。

二党は、恐るべきコンパチビリティとトランスペアレンシを持っています。だから、その意味で政界再編の政策軸設定の努力は無駄とは言いませんが、それよりも国民から支持を得て大きな政策集団を結集する方法はあるのであり、加藤議員が今後の国政の場で指導的頂点に立つ可能性はあるのです。自民党の政策を変えることです。その動きの中心になることです。新自由主義を否定して、労働法制を元に戻すことです。必ず国民は支持します。政治家らしく、評論家にならず、勇気と自信を持ってチャレンジして下さい。筑紫哲也は死ぬ前にわれわれに言いました。少数派になることを恐れるなと。政治家は英雄でなければならないとウェーバーは言っています。恐れないで果敢に戦って下さい。   敬具   (1/20 メール送付済)  

加藤紘一_Z
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