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石原伸晃総裁、舛添要一幹事長、野田聖子官房長官、猪瀬直樹国交相

石原伸晃七夕の日、天の川に隔てられた織姫と彦星が年に一度の逢瀬をする。かささぎが天の川に橋を架けて二人を結ばせる。青豆と天吾はどこかで出会っているだろうか。洞爺湖サミットがあった去年、短冊に「反貧困」と書いたけれど、今年は何かそういう純粋な気分になれない。「反貧困」を選挙で実現しようという政治の動きがどうして出て来ないのだろう。どうして日本人は政治を「反貧困」の要求実現ではなく「政権交代」のゲーム遊びにしてしまうのか。鬱屈しつつ、憤懣を奥歯で噛み割りつつ、今回はゾルレンの視座(第三極革新勢力)ではなく、価値判断自由なザインの視座から政局の流れを追いかけよう。昨夜(7/6)の報道で、閣議で解散の詔書が回されても与謝野馨が署名をしない旨の示唆をした件が伝えられた。他の閣僚も与謝野馨に倣うと言う。麻生首相が自らの解散を封じられ、都議選で自民党が敗北した場合、流れは総理辞任と総裁選になる。悶着はあるだろうが、これ以上の政権の延命は難しい。自民党は今月中に新体制を固め、閣僚人事を決めた後で解散に出るだろう。現在の自民党で、選挙結果を民主党と五分の引き分けに持ち込める陣容を描くとどうなるか。自民党が最も票を取れる人事戦略をデザインしてみた。彼らの参考になるかもしれない。  

自民党_b

増添要一新総裁は石原伸晃、幹事長は舛添要一、政調会長は鳩山邦夫、総務会長は石破茂。これが総裁と党三役である。石原伸晃と舛添要一と鳩山邦夫の3人で宣伝目的の総裁選を戦い、一週間で形式的に投票して上の新体制を決める。現在の自民党で票を取れる顔はこんなところだろう。石原伸晃はテレビ慣れしていて、党内でも敵が少なく、派閥領袖からの同意も受けやすい。自民党支持層以外の保守票を取ることができる。政治思想や政策理念は、本来タカ派で新自由主義者だが、その色合いを微妙に隠して振舞う巧妙な立ち回り術も心得ている。塩崎恭久や世耕弘成のような原理主義的なアクの強さや山本一太のような愚劣さや軽薄さを印象づけない注意深さ(小ずるさ)がある。他に選挙を戦えるスマートなイメージの人間がいないから、52歳の石原伸晃で抵抗なくまとまるだろう。舛添要一の幹事長は、そもそも麻生首相が考えていた選挙対策の人事案であり、町村派(森喜朗)の支持を受けているという政界面報道もあった。期待される役回りはテレビの政策論戦で岡田克也を論破する、あるいは論戦評価でドローに持ち込むことである。テレビのディベートは慣れている。それなりの働きをするだろう。政調会長の鳩山邦夫は郵政人事の一件で国民に人気が高い。今度の選挙では、劣勢の選挙区に入って票を挽回するには最高の役者である。

野田聖子内閣の方だが、目玉商品を揃えまくる。官房長官は野田聖子。官邸記者会見が華やかになり、日本政府の印象が向上する。野田聖子のバックには森喜朗が後見人として付いている。昨年の総裁選の際には、森喜朗が野田聖子に電話をかけて出馬を督促した一幕もあった。森喜朗にとっては、麻生ではなく聖子にすればよかったと臍を噛み続けた一年弱だっただろう。49歳。党内に敵がなく、新自由主義の原理主義色もなく、靖国参拝を欠かさない生粋の右翼系。次の次の総裁候補である。総務大臣は前の鳥取県知事の片山善博。今度の選挙では「地方分権」が重要な争点になることが予想され、「地方分権」で民主党に対抗してどれだけ支持を獲得できるかが勝敗の分かれ目になる。片山善博は、今後の日本の政治で「地方分権」の政策論議をリードするキーマンであり、シュアな議論は国民をよく説得する。橋下徹とか中田宏とか、ギラギラした目立ちたい野心ばかりの連中に比べて、経験豊富で冷静な片山善博の語り口には説得力と信頼感がある。「地方分権」が主要争点になったとき、片山善博を自民党が取るか民主党が取るかで政党の評価が大きく左右されるのではないか。「地方分権」を道州制導入のキーフレーズにして騒ぎすぎてしまうと、貧乏県の住民はその新自由主義的意図に気づいて本能的に警戒する。片山善博ならば、その点をマイルドに処理してオブラートに包む演出が可能になるはずだ。

猪瀬直樹国土交通大臣は猪瀬直樹。石原新政権の閣僚人事の目玉の一つである。親父から人材を借り受ける。この国交相人事はマスコミと国民に受けるだろう。古館伊知郎が大ハシャギして喜ぶ図が目に見える。日本テレビとフジテレビも局を挙げて大歓迎する。行革や地方分権にも口を出し、選挙戦の論戦に積極的に絡んでくるだろう。マスコミは猪瀬直樹を絶対に批判しない。この男は、経団連と新自由主義側がドライブする「次の改革」のキーパーソンである。現在のところ竹中平蔵のように信望を失墜させていない。自民党や民主党が閣僚に入れなかった場合、橋下新党で重要なエバンジェリストの地位と任務を得るだろう。今回の選挙でも、大衆から票を取る手法は官僚叩きであり公務員叩きであり、4年前の小泉純一郎と同じだ。官僚に対する憎悪を煽って票を取る。官僚叩きのシンボルとして猪瀬直樹のイメージは健在で、選挙では十分な活躍と効果が期待できる。新自由主義(=改革)路線を維持したい支配体制側としては、この男を選挙に利用しない手はない。そして石原新内閣のもう一つの看板閣僚、消費者担当相に勝間和代。この人事ほどドンピシャのマッチングはないのではないか。上昇志向で権力と地位が欲しい勝間和代、人気と象徴が欲しい選挙前の自民党内閣。最高のギブアンドテイクだ。まさに(低レベルでビスマルクに恐縮だが)可能性の芸術。私は勝間和代がなぜ人気があるのかわからないので、これ以上の説明はできないが、この抜擢が有権者に受けて票になることは直感できる。

渡邉美樹文部科学大臣にワタミの渡辺美樹。筋金入りの新自由主義者で右翼。マスコミに顔を売って政界転身を狙う上昇志向の強い経営者。日本テレビと経団連が応援し、右傾化傾向の強いマジョリティの保守に受けるだろう。外務大臣は小池百合子。バランスを考え、票取り目的で考えると、小池百合子は外相に据える。海外のプレスに好感されるだろう。片山さつきを厚生労働大臣に。女性はなるべく多く使わなくてはいけない。だが、自民党の女性議員を見回しても、実はそれほど人材はいないのである。政策を頭で考えて論じられる人間はほとんどいない。そして厚労相のポストは重責で有能な人間でないと務まらない。当然、国民に顔と名前を知られた有名人でなくてはならず、国民生活に直結し、難問山積で日々ニュースで問題になる厚労行政の政策と対応を、舛添要一と同じほどに「国民寄り」のプリテンドで説明できる人間でなくてはならない。そうなると片山さつきくらいしか思い浮かばなかった。思い浮かばなかったのは重職の経済財政担当相も同じで、自民党議員を見回して、人気を取りながら仕事を回せそうな人間が全く存在しない。結局、学者の吉川洋でお茶を濁すことにした。官僚は歓迎する。経済財政担当相は、昔は経企庁長官で、宮崎勤とか堺屋太一が勤めていた。経済財政担当相になっても、竹中平蔵や大田弘子が座り、その慣習が残っている。その慣習に倣って安定感を出した方が票(支持率=プリファレンス)になる。林芳正をそのまま留任させる手もあるが、麻生内閣とは全面的に切り替えるというメッセージを出した方がいいに違いない。

片山さつきこの役員人事と閣僚名簿なら、総選挙で「政権交代」をめざす民主党とイーブンに戦えるのではないか。国民は政治変革を求めている。だが、国民の求める政治変革が民主党の「政権交代」で達成されるのかどうかについては、有権者の各層で確信に至ってないことは明らかだ。貧困や格差を政治変革の第一のテーマと考えるわれわれから見れば、特に最近の民主党の政策と主張は自民党とフルコンパチブルに感じる。政治変革が保守内部のイメージの刷新で感覚的に満足し容認できるマジョリティの保守層、別の言い方をすればB層の有権者は、ここまで自民党が変革と刷新のイメージを押し出せば、そのインパクトは民主党の言う「政権交代」と同程度の好感度と評価になる。自民党の新総裁が選挙で民主党に負けない方法は、民主党のマニフェストを徹底的にパクって違いをなくすことである。自民党と民主党は政策と路線がコンパチブルな政党だから、互いに互いのマニフェストをパクリっこできる。私が、民主党が政権を取っても政治の中身は変わらないと執拗に訴えるのは、二つの政党が改憲と新自由主義をめざすAブロックの政党だからであり、政策と路線のコードとプロトコルがコンパチブルでトランスペアレントな政党だからである。鳩山由紀夫も岡田克也も小沢一郎も自民党の政治家だった。自民党を出て民主党に移ったことは、経世会を脱退して清和会に移ったことと意味は同じだ。民主党は基本的に自民党の分家の政党なのであり、新自由主義と保守改憲の政治理念を持って結党している。小池百合子は日本新党の、石破茂は新進党の政治家だった。すなわち、政権公約の政策項目の中身が接近すれば、あとはイメージだけの選挙になり、議席数をイーブンに持ち込むのは困難であるまい。

そして、現在の麻生政権の支持率が落ちれば落ちるだけ、新総理と新内閣の支持率は高くハネ上がる。この政権なら65%は取れるだろう。悪くないアイディアとシミュレーションだと思うが、自民党の関係者と大手広告代理店の皆様にはユースフルな情報になっただろうか。


自民党_z


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ナイス人事

「ああ、いい人事だ」と思いました。

閣僚の面々、キャラクターがいかにも強い人ばかりなんで、この人事なら、「友愛」みたいなヌルいことばかし言ってる民主党に、イーブンどころか圧勝するような気もします。

唯一、瑕疵というか不満があるとすれば、総裁人事。

消去法で選べば石原家の長男さんなんでしょうが、ホンモノ(慎太郎)がなれなかった総裁にどうしてニセモノがなれるんでしょう。

みずから光を放つ、いわば太陽であった父親がなれなかった首相に、太陽の光を受けなければ輝けない月にすぎぬ男がなることなんて、あるんでしょうか。

ま、自民党には、下野より世代交代を恐れるジイさんが結構いそうですんで、このいい人事、相当の無理スジかと。

あと、勝間和代ですが、「上昇志向で権力と地位が欲しい」だけの婦人で、「弱い者が滅びるのがダーウィニズム、しょうがないでしょ」と言い放つ女だと私も思ってました。

しかし、こないだの「朝生」での彼女の発言を聞き、そんなにひどい人でもないかなという印象。

勝間和代いわく、

「母子家庭の母が働くときのハンディは報酬の低さよりもまず、子育てのために労働時間の絶対量がとれないこと。いまの労働市場はフルタイムで働けぬ者を相手にされない。それこそが問題」

また、
「しかもフルタイムで働ける正規の労働者も苛烈な超過労働、サービス残業をしなければならないのが現状。これは日本経済の弱み」

正確な引用でないんでアレですが、こんな感じでした。
離婚して母子家庭の苦労だけは味わった経験からのバイアスがかかっているとしても「なるほど」と、ちょっと思いました。

ただの新自由主義のネズミではないような気もします。

が、彼女、顔がコワいんで個人的にはファンではありません。念のため(笑)。

反新自由主義内閣ならば・・・

あと任期満了まで2ヶ月。
さすがに、革新第三極が登場する可能性は、時間的にほとんどなくなったと言っていいでしょう。

とすれば、結局のところ、次期総選挙において多くの有権者は、
「自民党・公明党」連立政権を続投させるか、
「民主党・社民党・国民新党・新党日本+α」連立政権を誕生させるか、
この二者択一の判断を近いうちに迫られることになるでしょう。

仮に前者の場合は、麻生首相失脚後は、世に倦む日日様が提示したような内閣になるかもしれません。
では、後者の場合は、どうなるでしょうか。

鳩山代表が失脚した場合は、反新自由主義色の濃い内閣、社会民主主義的な内閣を希望します。

その場合、かつて、管理人様が、「華麗なる内閣」で挙げた
国谷裕子さん、内橋克人さんらに加えて、
湯浅誠さんらが入閣した内閣がいいかもしれません。
(勝間さんは、むしろ、「民社国日」側がいいかもしれません。
豊さんと同じく先日の朝生テレビをみた限りでは。
「自己責任原理主義者」の金美齢さんや、民主党議員に対して「社会党みたいだ!」と罵声を浴びせた堀紘一さん側の席ではなく、
湯浅さんや雨宮さんや森永さんと同じ側の席に座っていましたからね。)

「2009年版 華麗なる内閣」の自公政権編や民社国日政権編を期待します。

民主党投手交代は?

今回の新人事案、大変興味深く拝見いたしました。
確かに、この顔ぶれならば、かなり押し戻せるかもしれません。ただし、現実問題として、これだけ大胆な人事を実行することが、今の自民党にできるかどうかが疑問ですが…

さて、仮に解散(もしくは任期満了)までに、自民党が総裁交代、新内閣発足となった場合、民主党は鳩山代表を下ろして、新しい代表をだしてくるという可能性はないでしょうか。

その場合、新しい顔同士の対決となるわけですが、どちらにころんでも、結局は世に倦む日日さまが常々指摘している貧困解消という政策は出てこないことが予想されるだけに、残念です。

砂漠化

どうもはじめまして。
昨年より、度々訪問させていただいていますが、初めてコメントを書きこませていただきます。

自公、民主とも、「砂」となった層を獲得しようと、不毛なまでに改革という風をふかしていますが、あまりに馬鹿馬鹿しいと考えます。

荒廃化した政治の領域を、更に「砂」で埋め、砂漠化を促進するとは何が目的なのでしょう。

そして、「砂」として舞い上がる彼ら彼女らには、自らが「砂」であるという自覚がないように見えます(杞憂であればよいのですが)。
そうなってしまった原因を、彼ら彼女らに求めるつもりはありませんが、自制や内省という機能すらうしなってしまったのでしょうか。

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