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政局 - 民主党政権の成立、民主党の分裂と政界再編、続く混乱

1月19日政局_1片山さつき議員から1/16に返事の記事が上がっていた。回答の内容には大いに首を傾げるが、国民からの質問に対して議員として答えようとする姿勢は評価できる。これまで何人かの国会議員に記事とメールで公開質問を発してきたが(細野豪志、浜四津敏子、蓮舫)、返信をくれたのは片山さつきが初めてとなる。耳の痛い批判に対しても耳を傾けた点は立派だ。返信に対してあらためて手紙を準備して、問題の議論を深めて行きたいと思う。正月からずっと派遣村問題を追いかけてきたので、今日は久しぶりに政局に目を転じたい。と言っても、私の関心の中核は依然として派遣村にあって離れない。それは何故かと言うと、そこに変革と未来の希望があり、日本人が生まれ変わる可能性が見えるからである。誰でも楽しいものやわくわくするものを見たいし追いかけたい。派遣村オールスターズの政治の動きに較べると、現在の政局のメインステージは貧相で矮小に見えて仕方なく、正直なところ、ほとんど何の興味も関心も起きないのである。  

1月19日政局_2司馬遼太郎が生きていたら、きっと同じことを言うだろう。歴史家は歴史になる現実にしか興味を示さないはずで、優秀な歴史家であればあるほど、眼前のあらゆる現実の中で、何が歴史として後世に記される出来事かを見分ける能力を持っている。だから、2009年1月19日という今日の日も、はるか歴史の1ページになったときは、麻生首相が何をしたとか小沢代表が何をしたということよりも、湯浅誠と彼の仲間が何をしていたかの方に注目と関心が集まるのである。それは、1917年のロシア史の1日1日が、ニコライ2世と側近たちが地上で何をしていたかよりも、レーニンやトロツキーが地下で何をしていたかの動きに注目が集まるのと同じである。大政奉還と王政復古の幕末史が、慶喜周辺ではなくて龍馬や西郷の動きで語られるのと同じだ。新聞の記事にならないものが歴史の記述になる。歴史として書かれる日本の2009年1月は、現在の新聞記事の背後にあるもので、それは歴史家たちの手で発掘される事実である。湯浅誠たちの刻一刻の行動が調べられて歴史になる。

1月19日政局_3麻生首相の解散戦略は打つ手がなく、任期切れの9月まで政権を引っ張ること以外に眼中にない。自民党の幹部の頭の中にあるのは、長く引っ張っている間に神風が吹いてくれることで、例えば、西松建設絡みで小沢一郎への嫌疑が発覚するとか、北朝鮮がテポドンの発射実験をするとか、その類の奇跡が起きるのを待つだけである。渡辺恒雄の大連立策動も不発に終わった。渡辺喜美の離党騒動もたった一人の反乱に止まった。動くに動けないのであり、動きを作る実力と能力と構想と計画を持った人間がいないのである。東国原英夫が自民党の選挙の顔になるという噂がある。本人はやる気満々だろうが、それで自民党の支持率が本格的に反転回復して選挙に勝てるほどの効果が出るだろうか。橋下徹も同じである。担いで煽るマスコミはあるだろうが、果たして国民が騒ぎに乗って踊るかどうか。昨日(1/18)のサンデープロジェクトで水野治夫が説明していたが、08年10-12月期の日本のGDPは-10%という過去に例のない落ち込みを記録した。1-3月期も同様の水準で推移していて、すなわち4期続くと日本の成長率は年間で-10%になる。

1月19日政局_4輸出で景気を支えてきたのが、輸出が止まった途端、一気に奈落の底に落ちることになった。この構図は、大恐慌で米国向け輸出生糸が暴落して昭和恐慌となった80年前と似ている。今度の選挙は、経済が-10%の収縮と不況の中での選挙となる。この数字は、簡単に言えば、国民1人当たりの所得が1割減ることを意味し、消費生活が1割減ることを意味する。新幹線や航空機の発着便が1割減っていい経済環境になるということだ。これまで、格差や貧困が他人事だった人たちにも、その影響がにじり寄ってきて、減収減益が生活を直撃するようになるだろう。株と為替を回して金儲けして遊んでいた連中も、思うようなインカムを得られなくなるだろう。安泰なのは公務員と専門資格士だけである。マジョリティの保守層の投票の選択肢は民主党以外にない。4年前と逆の図式になり、自民党離れの票が民主党に流れ込むだろう。その動機は景気と生活である。4年前も同じだった。国民は生活苦と負担増に苦しみ、その救済の行き場をマスコミが煽る「改革」に求め、小泉教祖の「改革」教にすがり、「改革」で景気と生活をよくしてもらおうと願って自民党に投票したのである。

1月19日政局_54年間にさらに所得は減り、生活困窮者は増え、そこに今度は大量失業と大量倒産の地獄の恐怖が待ち構えている。経団連はリストラがいやなら賃金カットを受け入れろと迫り、ワークシェアリングの名のサラリーシェアリングを突きつけている。仕事ではなく給料がシェアされる。そういう中で選挙が行われる。この選挙では、マスコミは争点を自由に設定することができない。争点は、否が応にも経済と生活に関わるところとなり、国民はこれまでの構造改革の経済政策の失敗を問うようになる。それは2年前の参院選から明確な意思と傾向になったものだが、その傾向が全面化する選挙になるだろう。自民党の側は経済政策に関して有効な説得はできないし、選挙を有利にする争点を設定することはできない。消費税を争点にしても票は入らない。有権者を惹きつける新しい構想を唱えられるリーダーもいない。自民党は打つ手なしで選挙を迎え、マスコミは勝ち馬である民主党に乗り、民主党の勝利を既成事実化した報道に出るだろう。自民党では選挙を戦えないと思った者は党を出て新党を作って売り込む。だが、新党を率いる有力者はおらず、政策の旗もなく、新党効果は選挙期間だけの一瞬の目眩ましにしか過ぎない。

1月19日政局_6自民党の有力者たち、石原伸晃、小池百合子、野田聖子たちは、劣勢の自民党の看板でも選挙区で票を取って勝ち上がることができる。彼らは新党のギャンブルに出るのではなく、選挙で下野する自民党を選び、選挙後の政界再編で勝負に出る道を選ぶのではないか。現在の私の予想では、民主党290議席、自民党100議席、改革新党30議席という結果になり、民主党の単独政権が出来上がる。この420議席と国民新党と公明党を合わせた数で政界再編が起き、新政権1年の間に離合集散が繰り返され、大連立的になってみたり、解散総選挙の政局になったりすると考えられる。民主党は、政権を取った時点で左右の分裂が始まり、安定した多数政権を維持することは難しいだろうし、当の小沢一郎代表自身が、すでに政界再編を睨んだ布石を打っている。例えば、労働者派遣法改正を取り上げても、党内は二つに分かれ、製造業派遣禁止の左派と財界に媚を売って製造業派遣容認を主張する右派と真っ二つの状態にある。派遣法以上にファンダメンタルな問題である集団的自衛権の憲法解釈について、改憲の右派と護憲の左派は妥協の余地がない。基本政策と政治理念で両派は水と油であり、政権を取った時点で共通の利害と目標を失う。

1月19日政局_7民主党右派の政策は自民党に近く、小泉竹中の新自由主義的な構造改革路線に近い。それは「国民の生活が第一」の政策の性格ではなく、自民党の受け皿の保守政党の政策の性格である。だから、政権を取った後の民主党右派は、必ず自己の政策を純化するべく党内のクレンジングに乗り出し、左派を追い出して自民党や改革新党と連立するか合同しようとするだろう。この動きは確実に起きる。経団連と読売新聞と産経新聞がこの動きを支援する。左派の菅直人の側は多数を防衛するべく、加藤紘一や公明党と組む動きに出るだろう。民主党が安定多数で新政権を実現しても、決して二大政党制が安定して固まることはない。そして民主党新政権下の今年後半もデフレとマイナス成長は続き、経済危機は深刻さを増すばかりで、そうなると経団連の手先のマスコミ人、三宅久之や田原総一朗が待ってましたと民主党政権の「経済失政」を叩き、左派の締め出しと右派の大同団結をテレビで宣伝扇動するだろう。マジョリティの保守層は、生活苦で自民党を見限りつつ、左アレルギーを刺激されて民主党支持に動揺を生じさせ、両方の間を行ったり来たりする。特に右傾化の度の強い都市保守層が右への回帰を求め、マスコミの扇動に乗って世論を作り、民主党政権の分裂を促進するだろう。

自民党は選挙の勝利と政権維持を半ば断念する(宮沢喜一のときのように)。現在の自民党議員で選挙に勝てない人間は改革新党に結集する。政界再編は政権交代と同時に起こる。政権交代は政界再編を織り込んだ政権交代となり、安定した民主党政権は実現しない。政界再編を進めようとする右派と政界再編を止めようとする左派で民主党は割れる。マスコミは政権党である民主党を割る方向に世論を煽り、早ければ半年で再び解散総選挙、遅くとも1年後に衆参ダブル選挙となる。保守政治家に有力な指導者は出ず、マスコミが混乱をさせながら政治を壟断する体制が続く。国民生活の破綻と窮乏化は止まらない。

1月19日政局_A1月19日政局_B
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