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二大政党制の崩壊へ - 原口一博、平野貞夫、河村たかし、橋下徹

二大政党制の崩壊_1週刊誌が総選挙のシミュレーション記事を出して売り始めた。こういう状況になると、政界も徐々に浮き足立つようになり、派閥が先行して選挙対策会議が持たれ、資金の工面が始まる。地元の対抗馬の様子を睨みながら、事務所を構え、ポスターを作りという本番への準備作業が走り出す。党本部では候補者の調整が本格化する。現在、状況は混沌としていて、解散になるのか、菅辞任になるのか先が読めないが、総選挙の場合は大きく二つのテーマが浮上する。一つは政界再編で、もう一つは消費税増税とTPP加盟の政策争点である。間違いなく、この二つが被る選挙になり、答えを出す選挙になる。そう考えると、この選挙はとても重い。重すぎて、誰もよく課題をキャリーできず、選挙の後にさらに混沌が深まるだろうと予感を持つ。力持ちがいないのだ。政界再編の方から考えてみよう。今回、選挙に転んだ場合、従来のように、民主と自民がマニフェストを提示して、二大政党の間で政権をめぐって争うというスタティックなパターンを想定することが難しい。まず、民主党が分裂して選挙に雪崩れ込む公算が高い。そして、河村たかしや橋下徹が第三勢力を興して国政に乱入する。第三勢力が支持を得て、名古屋・愛知の選挙が各地で再現される可能性が高い。つまり、国民が民主党も自民党も支持せず、二大政党から心が離れていて、第三勢力の台頭と政界再編を求めているという現実がある。

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マニフェストの弁証法 - 支配の道具だった範疇が抵抗の武器になる

マニフェストの弁証法_1丸山真男は、晩年の論文「思想史の方法を模索して」の中で、次のようなことを言っている。「一般に、ある制度なり、ある思想なりが、一定の歴史的条件の下で、一定のイデオロギー的機能を果たすべく誕生したとしても、そうした『道具』が主人の意図に反して、『目的の変生』を遂げたり、主人に向けられた逆の刃になる例は史上稀ではありません。むしろ思想史などはそうしたアイロニーに満ちています」(第10巻 P.322)。この叙述は、丸山真男が若き日に学問的影響を受けた新カント派のヴィンデルバントについて論じた部分で、「目的の変生」という思想史の用語もヴィンデルバントのものである。「道具」が主人の意図に反して逆の刃になる例として、丸山真男はヨーロッパの自然法思想を挙げている。現世のあらゆる人定法を神の意思たる自然法に基礎づけ、教会の秩序と支配を正当化した中世自然法が、ホッブズからロックを経て、やがて近代的な社会契約を根拠づけて王権神授説を否定する市民革命の思想的武器となる。生成されたイデオロギー的範疇が歴史の中で転成され、政治的担い手が変わり、意味と機能が変わる過程を追跡すること、それが丸山真男の思想史の重要なモメントだった。私は、あのマニフェストが、まさにそうした政治思想史の観察対象になるのではないかと直観する。意味が変容し、支配の道具だったものが、抵抗と変革の武器に転じつつある。

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「政局」と「政策」の言語とシンボル - 落合恵子と鳥越俊太郎の凋落

政局と政策_1本日(2/24)の朝日が、また小沢叩きの社説を掲載した。2/19、2/22に続いて一週間に三度目で、二日に一度のペースで小沢攻撃のキャンペーンを絶叫している。常軌を逸した乱発と暴走としか言いようがない。テレビのニュース番組は、NZの地震とリビア情勢の報道で埋められているのだが、朝日にとっては小沢叩きの連呼こそが新聞の使命なのだろう。あまりに度を過ぎた偏執狂ぶりに空いた口が塞がらない。こうして社説で叩き固めたからには、その主張の「正しさ」を証明すべく「世論調査」を出す魂胆なのだろうが、一足先にYahooがネットでの世論調査を公開しているので注目しよう。「党員資格停止の処分についてどう思うか」という設問に対して、「そもそも処分は不要」の回答が60%で圧倒的に多い。マスコミ報道の方では、2/14にNHKが世論調査を発表していて、「議員辞職すべきだ」が54%、「離党すべきだ」が21%とあり、ネットとマスコミで全く逆の結果となっている。こうした状況は昨年9月の代表選のときも顕著で、マスコミの世論報道では菅支持が多数だったが、ネットの世論では小沢支持が凌駕していた。ネットの世論調査はサンプルに偏りがあり、つまり、代表選の立会演説会に集まった新宿西口前の聴衆を対象にアンケート調査をするような具合になる。この政治に高い関心を持っている層の声が出る。全体の平均値とは看做せない。しかし、だからと言って、ネットの世論調査が意味のないものだとは言えない。

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「恒久財源」論のイデオロギー - 埋蔵金こそ恒久財源ではないのか

恒久財源論のイデオロギー_1朝日による小沢叩きの2/19の社説の中に、「確たる恒久財源の当てもなく、マニフェスト実現のスローガンばかりを繰り返す方がよほど無責任である」という主張がある。この「恒久財源」という言葉が、最近、やたらマスコミと政治の世界で使われるようになっている。「ペイアズユーゴー」の言葉も同じで、今では財政を議論する上での金科玉条の説得術語になっている。この「恒久財源」という言葉だが、昔はこれほど頻繁には使われていなかった。財政理論上の概念として学問的に定義が与えられているのか調べようとしたが、ネットでも専門的な情報は確認できず、手元にある神野直彦の本を何冊か捲っても、この語法は一度も出て来ない。「恒久財源」とは何だろうか。一般通念としては、税収の中で年々歳々の景気変動に左右されにくいもの、常に一定の徴収を確保できる税制、つまり間接税を指し、特に消費税を指すと考えられている。「恒久財源」という言葉について、できれば野党の議員は国会で質問して政府答弁で意味を確定させて欲しいし、経済学者や財政学者にはタームの批判をお願いしたい。外国や学界でもこの財政用語は一般的な概念なのか。直感として、私はこの言葉に胡散臭さを感じる。官僚が消費税増税を正当化し、その政策を国民の意識に受け入れさせる意図で操縦しているイデオロギー・デバイスではないのか。

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朝日社説のヒステリックな小沢叩きとマニフェスト誹謗 - 菅四面楚歌

朝日社説の小沢叩き_1週末から週明けにかけて、マスコミ各社の「世論調査」が発表されている。それによると、菅内閣の支持率は、朝日が20%、毎日が19%、産経が16%となっていて、発足以来最低となり、歴代内閣が崩壊した直前の水準に達している。一方、テレビと新聞がこの政局にどういう論評を発しているかと言うと、「政局で揉めている時ではない」とか、「いま解散したら日本が混乱して滅茶苦茶になる」とか、「予算関連法案が通らないと国民が迷惑を蒙る」とか、「国債の格付けを下げられる」とか、そういう恫喝じみた警告口調で全社整列し、菅政権を擁護する姿勢を際立たせている。小沢系に対する罵詈讒謗は無論のこと、自公に対しても、「菅政権の足を引っ張らずに政策で協力しろ」と要請を言い続けている。マスコミの政治報道は、現在、データ系とコメント系で分裂した状態にある。メッセージの矛盾が検出できる。データ系の方は菅政権の崩壊と終焉が近い事実を伝え、コメント系の方で菅政権を支えて世論が倒閣に向かわないように誘導している。例えば、2/20のTBSの番組での大宅映子や岸井成格の発言が典型的で、解散は無意味だとか、政局騒動はやめろなどと喚いていた。データ系とコメント系を一致させている男が一人いて、時事通信の田崎史郎で、政局商売の季節の到来が嬉しくてたまらず、稼ぎどきの出番に顔を綻ばせながら、「菅降ろし」を煽り立てている。

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新会派はプロモーション戦略せよ - マスコミ報道を突破するツール

新会派の挙兵_1衆院の民主党会派から離脱宣言した16名の議員について、ネットでは義士だ勇士だ志士だと称賛する声が多いが、私はそのような評価や見方はしない。立つのが遅すぎる。今まで何をしていたのだ。市民がずっと小沢支持のデモに奔走し、検察とマスコミの不当と横暴を訴え、街中を叫んで行進しているのに、それを手助けもせず、顔も出そうとせず、何を怠慢していたのだ。無名の市民がネットで声を張り上げても、誰も聞かないし見向きもしない。議員様の身分だから、人が振り向いてくれ、カメラが撮って放送してくれる。税金で歳費を受け取りながら、「国民の生活が第一」の公約を守るために、これまで何をやってきたのだ。渡辺浩一郎を含めて、私はこの16名を全然知らないし、名前も顔も見たことがない。もし本当に彼らが「国民の生活が第一」の公約に命を賭け、菅執行部のマニフェスト破りの悪行を阻止しようと精勤していたのなら、その言論や行動はマスコミかネットに浮上していたはずで、Twitter等で情報が拡散されていただろう。自分から積極的に発言して、ネットやマスコミで注目を浴びていただろう。マスコミが、彼らを小沢一郎の指図で動いている操り人形だと言い、「国民の生活が第一」の大義名分は口実で、小沢一郎の政局工作だと解説しても、その歪曲報道が一般を説得してしまうのは、彼らがこれまで何も運動せず、この予算政局で急に登場してきたからである。

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「止め男」の連合が出て来ない - 党員資格停止の政局と政界再編

小沢政局_3_1小沢一郎の党員資格停止問題について、ワイドショーは相変わらず無視し続けているが、今日(2/16)の朝日の紙面は大きな扱いで取り上げている(1面・2面)。その中で、この政局に対応しての小沢一郎の発言が拾われていて、興味深く読んだ。「予算関連法案は通らないだろうな。でも、菅は退陣しない」。これは、2/14に政治塾で講演した後、「一新会」の直系議員に語った言葉である。記者が議員から聞き取ったものだが、小沢系の場合は政治的思惑でのリークの要素がないので、ストレートに小沢一郎の胸中や意向が伝わる情報となる。小沢一郎は、予算関連法案は通らないと見通しを立てている。これは、社民党が税制改正法案と特例公債法案に反対すると予想しているという意味だ。小沢一郎は、小沢系の議員に対して、予算関連法案の成立に協力するよう指示を出していて、予算を党内政局の人質にする作戦を退けている。そのため、執行部は、予算では小沢系の妨害がないという想定と安心の下で、小沢一郎への処分に強気に出ている。つまり、3月末までは小沢一郎は貝の殻で、どんな仕打ちにも抵抗せず甘受と忍従の一手なのである。しかし、社民党との折衝では暗礁に乗り上げるに違いないと踏んでいる。すなわち、政局は4月以降に来るのだ。統一地方選で惨敗し、特例公債法案を野党に人質に取られて攻められたとき、菅退陣か総選挙かの政局になるのだ。

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原口新党の情報がマスコミに出ない - 行き詰まる菅政権の三政策

小沢党員資格停止_1民主党の役員会が小沢一郎の党員資格停止を決めた件について、マスコミ報道の扱いが予想したほど大きくない。ワイドショーは全局がこの問題をネタから外している。TBSの「朝ズバ」が小沢系議員を呼び、得意のリンチ・ショーを披露するかと思ったが、この話題は無視されていた。相撲の八百長問題を前面に出し、政局は控える放送が続いている。新聞の方も意外に注目度が低く、朝日紙面にはヒステリックな「小沢叩き」の論説がない。肩透かしを食らった印象だ。菅政権とマスコミの手法を見ると、だらだらと小沢政局を続け、2月中の予算審議の間はずっと「小沢問題」を主の争点にして流す意図が窺われ、集中攻撃で息の根を止める作戦に出ていない。今日(2/15)は常任理事会にかけ、それから倫理委に回し、最後に常任理事会で最終決定という長期日程で臨んでいて、小沢系議員に挑発を仕掛けつつ勢力を殺ぎ、マスコミ報道で「小沢叩き」を軽く流すという戦術で動いている。相撲の八百長報道が切れたとき、再び「小沢叩き」の音声を上げる魂胆だろうか。朝日の記事(4面)は、小沢系の抵抗で常任幹事会が荒れると書いている。日経の記事(2面)は、小沢系が割れ始め、執行部に恭順する議員が多くなっていて、予算関連法案に影響が出る心配はないと書いている。ただ、2紙とも、原口一博の地域新党の旗揚げについては紙面記事にしていない。

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NHKの北方領土特集 - 国力衰退と無能外交の中で領土を失う日本

NHKの北方領土特集_1昨日(2/13)、北方領土に関する特別番組をNHKが放送していた。その前に、朝のTBSの週末番組でも北方領土が話題になっていた。菅直人の「許し難い暴挙だ」の発言と、モスクワの日露外相会談でラブロフがそれを激しく非難した経緯が紹介され、出演者がコメントを回す場面があったが、田中優子と佐高信の二人が菅直人発言を批判する一幕があった。テレビを見ながら、田中優子と佐高信の左翼的バイアスに辟易とさせられ、その限界性を痛感させられた。領土を奪い取られようとしているときに、ロシア側の戦略にそのまま乗り、ロシア側の論理を全肯定するとはどういうことだろう。私は、別の立場から菅直人の2/7の発言に怒りを覚えていて、あれは単なる政権浮揚狙いの人気取りの言葉でしかない。菅直人が本当にそう思っているのなら、メドベージェフが国後島を訪問した11/1当日に言うべきだったし、11/13の横浜APECでの日露首脳会談の場で直言するべきだった。11/1は国会でこの問題が取り上げられたが、菅直人も前原誠司も全く事態を深刻に受け止めている様子がなく、メドベージェフを批判する厳しい言葉はなかった。外務省がいかにこの問題に鈍感で、注意も払わす対策も打ってないかを思い知らされたものだ。それから12日後に、メドベージェフは悠然と来日し、横浜で出迎えた菅直人は握手の手を差し伸べているのである。普通なら、横浜に呼んではいけないし、シャンシャンの日露首脳会談など絶対に持ってはいけないのだ。

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エジプト革命 (6) - 革命よ、紅海を越え半島へ渡れ、出エジプトせよ

エジプト革命_6_1紅海の海原を二つに割り、海底の回廊を東に横断し、砂漠の半島に上陸して聖地まで進撃せよ。昨深夜(2/11)、ムバラクのカイロ脱出の報があり、エジプト民衆が求めた大統領辞任がようやく果たされた。エジプト革命の一歩が踏み出されたことになる。アラブ紙「アルクッズ・アルアラビ」編集長のアトワンが、2/20の朝日への投稿の中で言っていた言葉を思い出す。「エジプトの民衆の動きは象のようなものだ。体重は重く歩みも遅いが、いったん前に進み始めたら、立ちはだかるものすべてを壊す」。アトワンの言葉のとおりになった。痛快でカタルシスを覚える。本日(2/12)、NHKの朝の番組で出川展恒が登場し、「何十年に一度あるかどうかの歴史的な民衆革命だ」と意義を語っていた。出川展恒の解説は、往年のNHKを思わせるシュアな語り口で、大越健介の愚劣で極端な偏向報道とは雲泥の差がある。NHKの報道記者の説明は、以前は全て出川展恒のように理知的で安定感のあるものだった。膨大な情報が頭の中で処理されながら、解説は抑制を利かせ、公共放送の名に相応しい言葉が慎重に選ばれていた。放送法に則った報道姿勢が心がけられていた。だからこそ、われわれは受信料の支払いに応じられた。NHKはいつから大越健介や三宅民夫のような偏向キャスターが跳梁跋扈する世界になったのだろう。出川展恒がNW9に張り付くのが当然だったのだ。

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小沢一郎と河村たかしの連携について - 政局の論理と政策の論理

小沢一郎と河村たかし_1小沢一郎を支持する者の中で、少なくない部分が河村たかしに期待を寄せ、河村たかしの「庶民革命」を絶賛しているが、それは幻想であり、思い違いをしているだけだ。子供騙しのポピュリズムの手法に搦め取られているだけに等しい。この男の悪質な素性を考えれば、そういう断定と結論にしかならない。まず最初に冷静に考えるべきは、河村たかしと橋下徹の関係である。橋下徹の政策思想を理解していれば、それが「国民の生活が第一」の理念とは相容れない点は明白だろう。説明は不要なはずだ。小沢一郎と河村たかしの連携については、政局的な面と政策的な面の二つの観点からアプローチする必要がある。政局の観点からすれば、小沢一郎の政界生き残りを後押しするフォローの材料として意味があると言えなくもない。しかし、政策的な観点からはきわめて遺憾で憂鬱な問題で、「国民の生活が第一」の後退と溶解を危惧させるバッドニュースである。最初に政局的な観点から述べよう。一昨日(2/8)、河村たかしが小沢一郎を訪問した件について、ネットでは関心が集中して沸騰したが、テレビは大きな注目を向けなかった。例えば、ワイドショーで小沢叩きに狂奔している与良正男と杉尾秀哉にとって、今回の小沢一郎と河村たかしの提携と共闘の絵は、何とも不具合で説明しづらい事態の発生であり、面白くない政治場面の出現に違いない。河村たかしがすぐに小沢一郎に挨拶に出向いた図は、明らかに小沢一郎の復権を意味する政治情報だ。

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河村たかしの衆愚シンドロームの先 - お笑い政界再編と政界崩壊

河村たかしとお笑い政界再編_1エジプトから国内政治に目を転じると、言葉を失って呆然とさせられる現実がある。2/6(日)の夜に名古屋市長選に当選した河村たかしが、頭から水をかぶる痴態を演じていたが、その映像を見ながら、何とも心が凍りつくような気分になった。言葉で表現できない恐ろしさと絶望感を感じる。これが日本の政治なのだ。エジプト人たちが、命を賭けて勇気を振り絞って革命の行動に立ち上がり、反革命側のテロ攻撃と素手で対峙しているときに、日本では腐った衆愚政治の茶番に湧き、吉本興業やたけし軍団の愚劣で粗悪なギャグパフォーマンスに大衆とマスコミが喝采の声を上げている。政治はお笑い芸人がドミナントするテリトリーになり、政治=お笑いが常態になっている。報道の人間も、有権者である一般国民も、ネットの前で呟く者たちも、その倒錯した常態を当然の現実として認め、何の拒絶感も危機感も持っていない。一国の政治の水準はその国の民度の反映であるという言葉があり、大学2年のときの政治学の講義で習った。そのときの教科書が「現代政治の思想と行動」で、丸山真男が誰かの引用でその格言を紹介していたはずだが、本の中のどの部分だったか思い出せない。探しながら本を読んでいるうち、丸山真男の文章の日本語の水準の高さに圧倒され感服させられたが、同時に、当時の日本人と知識人と日本の政治のレベルの高さという問題に思いを馳せざるを得なかった。

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エジプト革命 (5) - マスコミに天下り親米芸者に転身中の山内昌之

エジプト革命_6_1今日(2/7)の朝日の4面に山内昌之の記事がある。マスコミはエジプト問題の解説を古狸の山内昌之に仕切らせていて、「学界の権威」の、時代に迎合した放埒で一徹な親米主義が買われている。せめてテレビは、イラク戦争のときの酒井啓子のような、若くてフラットでシュアな女性研究者のニューフェイスを登場させて欲しいが、人材が払底しているのか、この10年間のマスコミの隷米レジームの固定と強化のためなのか、そういう期待にミートする春めいた報道環境にならない。暗黒の真冬の深海だ。一線を退いて隠居が当然の、論壇のシーラカンスのような山内昌之が、老醜も顧みず図々しくマスコミに出張るのは、何とも興醒めで、この世界史的な大事件を論評する役者として不似合いだ。剥製が口を動かしているようで閉口させられる。 昨日(2/6)のTBSの番組では、よせばいいのに小沢政局に口を出し、小沢一郎もムバラクと同じで往生際が悪いなどと余計なことを言っていた。老害とはこういう姿を指すのだと思わされる。これまで、曲がりなりにも学術官僚(東大・岩波)の世界で築き上げてきた中東研究者としてのブランド・エクイティを、この床屋政談の余興に出しゃばった不覚で、山内昌之は自ら大きく傷つけてしまった。引き際が醜いのは、小沢一郎の方ではなく山内昌之本人ではないのか。空気を読めず、ドタバタと老醜が立ち回っているのは、マスコミへの天下りに懸命な山内昌之の方ではないのか。

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エジプト革命 (4) - エジプトの自尊、ナショナリズムとアイデンティティ

エジプト革命_4_1革命未だ成らず。そう言えば、今年は孫文の辛亥革命から100年の記念年でもあった。昨日(2/4)、エジプトの民衆は「追放の日」と名付けて大規模デモをかけたが、世界中が期待したムバラク退陣は実現できなかった。反政府側が大統領官邸に押し寄せる図はなく、現時点で事態は膠着状態にある。国軍を押さえているはずの米国が、電光石火のムバラク追放に踏み切れない。ムバラクの居直りの前に狼狽し、思惑どおりに政局を運べず右往左往している。オバマの優柔不断も目立つが、米国の力の衰えを実感させられる。米国は、邪魔になった傀儡はすぐに排除した。1989年にはパナマのノリエガを拉致して身柄を米国に移送したし、1963年には南ベトナムのゴ・ジン・ジエムを残酷に殺害している。テリトリーを統治する上で不具合になった独裁者は容赦なく処分した。敵対するアラブの指導者に対しては、暗殺を堂々と宣告して、居宅を空爆したりミサイル攻撃したりしている。1986年のカダフィ暗殺未遂、2003年のフセイン暗殺未遂。2002年のラマラのアラファト議長府へのイスラエル軍による砲撃と突入の容認もある。そうした米国の過去の行動パターンから考えると、今回のムバラクへの対処はあまりに遅々として成果が捗らず、米国の中東干渉のフリーハンドが機能不全になっている現実を思い知る。

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エジプト革命 (3) - ムスリム同胞団を支持する、バイユ-ミを大統領に

エジプト革命_3_1昨日(2/2)、タハリール広場に侵入して市民を襲撃した親ムバラク派のデモ隊なるものは、先週末(1/28)に忽然と姿を消した警官隊が私服姿に変装したものだった。朝日のカイロ支局の記者(石合力)が、本日(2/3)の紙面記事(3面)で現地からそう伝えている。隷米反動の砦となって腐り果てた朝日の中にも、真実を書こうとする記者が少しはいる。共同通信の記者が親ムバラク派に囲まれて暴行を受けた件も影響しているのだろう。記事を引用しよう。「平和的に抗議行動を続けていたデモ隊に2日、ムバラク支持派のデモ隊が送り込まれ、多数の市民が負傷した。広場のまわりを固めていた軍は、支持派の流入を放置した。ムバラク政権による反政府デモ隊への容赦のないリンチである。(略)国際的な批判の高まった治安部隊のかわりに、政権側が私服警官らで官製デモを組織したとすれば、人権上も国際法上も到底許される行為ではない。軍はこれまで、反政府デモ隊に手を出さず、野党勢力との間にも一定の信頼関係があった。(略)今回、現場にいながらこうした行為を防ごうとしなかったことで、国民の軍に対する信頼も大きく揺らぐに違いない。(略)双方の対立が激化し、先鋭化すれば、事実上の『内戦』状態に陥る可能性すらある」。いい記事だ。これがジャーナリズムである。朝日の記事を褒めるのは何十年ぶりだろう。

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エジプト革命 (2) - 米国の座標軸で解説する山内昌之と横田貴之

エジプト革命_2_1丸山真男は、革命とは、単に政治勢力間における権力の移動ではなく、その社会の世界観や価値観のトータルな変革を含み、人々の生活様式や文化様式を根底から変えるものだと言っていた。エジプトで起きている出来事について、それを革命の言葉で呼ぶとき、丸山真男の定義が該当する巨大な世界史的事件の出現を私は期待している。エジプトを変えるだけでなく、アラブと中東を変えるだけでなく、世界全体を変える爆発力を希求する。世界革命としてのエジプト革命であって欲しいと願いながら、タハリール広場の群衆を見つめている。フランス革命やロシア革命や明治維新は世界を大きく変えた。周辺世界の形を変え、世界全体の姿を変え、次の歴史の方向を定めて行った。エジプト革命も、それらに匹敵するスケールとエネルギーを持った潮流になることを望む。そこには三つの意味がある。第一は、米国を中心とした世界秩序を崩壊させ終焉させることである。米国の中東支配の体制を覆し、独立自尊のアラブ世界を築くことだ。第二は、イスラムと民主主義という問題に解決を与えることである。市民に自由と権利を保障したイスラム教の国家を建設することだ。第三は、イスラムと経済発展という課題を突破することである。貧富の格差のない、西欧並みの所得水準のイスラムの理想郷を実現することだ。

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強制起訴と指定弁護士 -「小沢信者」の意味変容とメインストリ-ム化

小沢強制起訴_1昨日(1/31)、小沢一郎を強制起訴した3人の弁護士の記者会見があり、その一部がテレビのニュースで紹介されていた。いわゆる指定弁護士の顔を見て、発言を聞いたのは初めてだが、納得のできない言葉に不信の念を抱かされた。言葉があまりに官僚的すぎる。弁護士の言葉とは思われない。会見を聞いていると、小沢一郎の有罪を確信したから起訴したのではなく、検察審査会で強制起訴が決まっていたから、法令に従って手続きをしたまでだと言っている。であれば、起訴はもっと早くできていたはずで、これほど遅くなった理由がわからない。指定弁護士の一人である大室俊三は、強制起訴について「法曹家としての良心に恥じない」と断言したが、その「法曹家としての良心」の中身が何なのか、根本的な疑問と矛盾を感じさせられる。弁護士法を見ると、その第1条に、「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする」と規定がある。そもそも、弁護士は国家権力から独立した存在で、権力による不当な人権侵害から個人を守るのが職責であるはずだ。この小沢一郎をめぐる政治資金規正法違反の刑事事件で、独立の法曹家たる弁護士が拠って立つべき正義とは何なのか。検察審査会と指定弁護士の制度があるからと言って、これほど簡単に検察官僚の代役を引き受け、有罪の確信もなく簡単に個人を訴追する立場に立てるものか。

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