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反貧困フェスタ2009 ? 問題は個別にある。感動のシンポジウム

反貧困フェス2_1湯浅誠に対する質疑応答を振り返って、満足な成果を得られなかった点を含めて私の反省を言えば、ぶつけたのは単なる質問ではなく要請だったのだから、政治(選挙)にコミットせよと言うのであれば、もう少しメイクセンスな提案のを準備しておくべきだったということだった。政策パッケージを各政党に提示してマニフェストに入れさせる。それにもやり方がある。「公開質問状」では確かにインパクトが弱く、マスコミが十分注目するところとならない。それなら、例えば、湯浅誠自身が各党の党首と討論して、政策パッケージの要求に対する諾否や具体的な回答を引き出す機会を作るというのはどうだろうか。週刊東洋経済の誌上討論の形式でもいいし、公開討論を日経BPが動画でネット配信してもいい。先日、湯浅誠は経済有識者会合で官邸に呼ばれている。麻生政権の人気取り策の一環だったが、湯浅誠がマニフェストの機に政策討論の対談に招けば、麻生首相は人気取りのために喜んで応じるのではないか。断れば自民党の失点になり、貧困問題や雇用問題に無関心という評価が世論になる。この企画をうまく実現できれば、選挙の争点形成に絡むことができるだろう。

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反貧困フェスタ2009 ? 湯浅誠に政治的展望と戦略を質問した

反貧困フェスタ_1一昨日(3/28)、神田一橋中学校で開催された「反貧困フェスタ2009」に参加してきた。昨年は校庭の桜が満開だったが、今年はまだ蕾のままで、春の陽気を感じさせない肌寒い空気の一日だった。今年は早めに家を出たため、開会10分前の9時50分には校門から中に入ったが、ちょうどその頃から校庭の隅の炊き出しの前に人垣が出来始め、あっと言う間に列が長く伸びて行き、開会式の頃には150人ほどが連なって校庭の中央まで張り出していた。昨年との違いは、炊き出しに並ぶ行列の景観である。それは、テレビで見た日比谷派遣村の映像と同じで、黒っぽい粗末な服を着た無表情の男たちの群れだった。正月のテレビでは顔を映さないように背後から撮影していたが、今回も、男たちは開会式に背を向けるように立ち並んでいて、校庭中央の開会式側の視線からは後姿だけが見えた。そして、私の方もなるべく顔を見ないように、視線を合わせないようという意識が働き、注意や観察を向けることをしなかった。ただ、目の前の実物を見て、テレビでは気づかなかったことがあった。思ったより高齢者が多い。60歳代と思われる男たちが列の大半を占めていた。

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小沢一郎は何のために西松資金を集めたのか - 自分の蓄財が第一

小沢辞任_3_1昨日の記事に関してコメント欄から指摘があり、誤りを訂正させていただく。小宮山洋子の政治的立場を「菅直人に近い左派」と書いたが、議員Gの所属は前原Gの凌雲会であり、「菅直人からは遠い右派」とするのが正解だった。とすると、一昨日の小沢辞任論の一撃は、前原誠司の意向を受けた「小沢降ろし」の計画的な政治行動となる。また、朝日新聞の「小沢一郎に菅直人が辞任を促した」とする記事に対して、菅直人は会見で事実誤認だと反論、「進退判断に時間をかけるよう勧めた」と事情を説明している。こちらの方の真相はよく分からない。通常、記者は裏取りをして記事を書く。何かの確かな根拠(情報)が無ければ、あのスクープ記事は書けないはずだが、右派と結託している朝日の記者と編集部が謀略に動いた可能性は十分に考えられる。朝日による党内政局への介入である。真相判断は五分五分だが、菅Gが辞任論で固まったと見る判断を下すのは時期尚早であったかも知れない。そして、一昨日のブログ記事で予想したとおり、報道各社から続々と世論調査の結果が発表され始めた。世論は圧倒的多数で小沢一郎の代表辞任を求めている。

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小宮山洋子の一撃 ? トロイカの瓦解、菅直人の代表代行辞任

小沢辞任_2_1涙目の小沢一郎と小沢信者に追い討ちをかけるように、民主党の党内から小沢辞任を求める議員たちの造反の烽火が上がっている。続投会見翌日の昨日(3/25)は、5人の有力議員がカメラの前に立って小沢辞任を要求した。仙谷由人、渡部恒三、枝野幸男、蓮舫、小宮山洋子。この中で、最も直截的な表現で小沢一郎に代表辞任を求めたのは小宮山洋子で、意外な方面から最初の一撃が飛び出たのには驚かされた。小宮山洋子は党内では左派の立場で菅直人に近い。新自由主義者ではなく、前原誠司や長島昭久のような右翼系からは遠い位置にある。この一撃の影響は大きい。なぜ左派方面から小沢辞任論が出たのかと不思議に思っていたが、朝日新聞の朝刊の記事で納得できた。菅直人が3/24に小沢一郎に対して辞任を迫っていたのである。今日の朝日の記事は、かなり正確に民主党の党内情勢を浮き上がらせていると思われるが、党内の二大勢力である鳩山Gと菅Gの間で小沢辞任をめぐって対立があり、菅Gは辞任論で固まっているのだ。そして、この事実を菅直人は無理に隠そうとせず、周辺議員を通じて朝日の記者に漏らしている。

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世論調査とミニ統一選の結果が小沢一郎を代表辞任へ追い込む

小沢辞任_1昨夜(3/24)、9時半過ぎから行われた小沢一郎の涙目の続投会見は、NHKでずっと生中継され、多くの国民が質疑応答を含めて一言一句を見守るところとなった。私の率直な印象は、小沢一郎は必死で同情を買うべく泣き落としに来たなというもので、言葉を選んで曖昧な表現にしていたが、自己の「政治とカネ」の疑惑に対しては責任を認めず、代表続投の許しを得ようと努める迂遠で空疎な言い訳に終始していた。本当なら検察批判を堂々と主張したいところだが、それでは世論に逆効果になるので封印し、そうすると続投を正当化する弁理が何も立たず、言うことに窮して泣きの戦略で突破を図るしかなかった。そういう事情が丸見えになっていた。涙目で憐れみを請う小沢一郎の姿は不様で、同情を覚える気分はどこからも生じて来ない。いつまでこの男に付き合わされるのかという不快で倦怠な感情だけがつのる。今後の予想について、新聞の記事に出てないところを指摘しよう。まず、代表続投を支持するどうかの世論調査がマスコミによって即時実施される。その結果は、遅くとも3/27(金)までに各社から発表される。それは千葉県知事選の2日前である。

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津村記久子『ポトスライムの舟』 - メタファーとしてのポトスライム

ポストスライムの舟_2_1ポトスライムというのは何の変哲もない葉っぱ、観葉植物ですけど、それを舟として、寄る辺ないこの日本の荒波に揺られているという一つのメタファーでもある」。今年の芥川賞の選者の一人だった宮本輝は、講評でこのように言っている。私は、文学については門外漢ながら、この作品におけるメタファーとしてのポトスライムについて、もう少し丁寧に言葉を加えてもいいように思う。作品の場面中、主人公のいるところには必ずポトスライムが小瓶やコップに差され、さりげなく物語の情景を見守っている。昼の工場の休憩室、夜のバイト先の店内、家の玄関と部屋と縁側。ポトスライムはもの言わぬ静かな観葉植物で、自己主張をしない。安上がりで手間がかからず、水を差し替えるだけで逞しく生き延びる。しかし、観葉植物らしく確かな明るさと色彩を一瞬も休むことなく空間に与え続ける。簡単には萎れず、くたびれない。空気のように顧られないけれど貴重な働き手。ポトスライムはナガセ自身なのだ。そして、ポトスライムの質素で控えめで伸びやかな生命力と存在感が、この小説のイメージそのものを醸し出し、読者の共感や納得の根源的な要因になっている。

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津村記久子『ポトスライムの舟』 - 非正規労働とモラルハラスメント

ポストスライムの舟_1_1第140回芥川賞を受賞した津村記久子の『ポトスライムの舟』を読んだ。イントロから入りやすく、最後まで一気に読め、あれ、もう終わりかと思うほど「了」があっと言う間にやって来る。30歳の女性の芥川賞作品という情報に接すると、予断として文章や文体の未熟さやクセの強さを意識し、読む前から何か身構えてしまうが、この作品にはそうした偏見は無用だった。プレーンでオーソドックスな短編小説として抵抗なく読める。むしろ、どちらかと言えば、物語に変化が乏しくて、内面的な深さや作者のメッセージを強く感じさせないところに不満を覚える読者の方が多いかも知れない。事前情報から受ける先入観に較べて毒がない。この意外な毒気のなさが、私には不満よりも好感の方に作用して、作品と作者に対する積極的な評価となった。それは、この作品には続編がありそうだという期待感にも繋がっている。これから波乱のドラマが続きそうな余韻が残り、登場人物たちのその後の運命に想像を掻きたてられる。私は、この小説はテレビドラマの脚本として完成が可能なのではないかという印象を持った。ナガセ、ヨシカ、りつ子、そよ乃、4人の人生はどうなるのだろう。

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「その時歴史が動いた」最終回 - 安堵感、ネット難民、楽園の故郷

その時歴史が_1昨夜(3/18)、NHKの『その時歴史が動いた』の最終回の放送があった。番組が3月で終了するという情報を知って、とても淋しい気分になっていたが、遂にそのときを迎えて、思いが胸の中に広がって行く。9年間続いた放送の大半を私は見逃していて、決して熱心な視聴者ではなかったが、しかし熱烈な支持者であったことは確かで、この番組が続いていることが心の安心であり、NHKに対する信頼感を支える具体的な材料でもあった。それがなくなることの淋しさや悲しさを噛み締めたときは、惜別に際して感謝の言葉を捧げるべきだ。2000年に番組が始まったときの最初の回の放送はよく覚えている。日本海海戦をCGで見せていた。「そのとき歴史が動いた」の前にどんな歴史番組をやっていたのか思い出せないが、松平定知をキャスターに据えた新番組は、それまでの方法とスタイルを変え、本来のオーソドックスな歴史番組に戻っていた。それ以前はポストモダンのテイストが濃厚な歴史認識だった。松平定知の番組はそれを一新し、歴史を人間のドラマの集積として捉えた。そして、この番組のバックボーンが司馬遼太郎にあることを示唆していた。

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郷原信郎への反論 ? 事件認識の勘違い、法律解釈の詭弁と逸脱

郷原信郎_1フォーラム神保町の討論会にも飛び入り参加した郷原信郎の主張について、バランスのとれた議論だと評価する声も一部にあるが、私はそのようには思わない。法律論としては相当にバイアスのかかった議論であり、今度の事件の認識についても正鵠を射た見方が示されているとは言えない。基本的に大きな勘違いをしている。郷原信郎の議論は、この領域の専門家が小沢擁護の立場で発言していて、マスコミ全体が検察のアンプとなりスピーカーとなっている現状では、その言論の意味はきわめて大きいが、議論の中身に立ち入ると首を傾げざるを得ない主張が縷々並べられている。結論から言えば、郷原信郎の議論がバランスのとれた議論なのではなく、小沢一郎寄りにアンバランスな郷原信郎の議論が、検察寄りに過度にアンバランスなマスコミの主張と相殺されて、どうにかこの事件の言論状況に均衡を与える一助となっているというのが正確な表現だろう。その点で郷原信郎の言論には価値がある。しかし、議論そのもののアンバランスはアンバランスであり、元検事の専門家による検察批判だから中身も正論だと両手を上げて礼賛することはできない。

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フォーラム神保町集会報告(2) - 市民の意思を代弁する論者の不在

フォー神保町_2_1この討論集会の問題点は、パネリストたちが最初から今回の捜査を「国策捜査ではない」と断じ、検察単独の暴走論の一点張りで片づけてしまったところにある。全員がその安直な結論で満足して思考停止に陥り、事件の内情を深く追求したり解析するジャーナリズムの視角を失っていた。例えば、先週の初めはあれほど騒いでいた二階俊博側への捜査が、2日後には急に動きが止まって情報が何も出なくなったのは何故なのか。この謎は、捜査を官邸が指揮していると仮定を置くことで容易に解を得られる。麻生首相が目論んだほどに世論調査で民主党の支持率が下がらず、また小沢一郎の代表辞任が確実な情勢にならず、ここで二階俊博に手を付けて閣僚辞任に追い込めば、内閣と自民党の支持率が急落し、せっかくのプロジェクトが台無しになるから、だから二階俊博への捜査を中断したのであり、与野党へのバランスをプリテンドする捜査の演出は、小沢一郎の辞任を確定させて目標を達した後でなければならなかったのである。相手の出方を窺いながら捜査を時々刻々と調整しているのだ。捜査が右往左往して朝令暮改的で異常に政治臭が強いのは、麻生首相(漆間巌)の指令で捜査を動かしているからである。

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フォーラム神保町集会報告(1) - 小沢一郎の代表辞任を確信した夜

神保フォ_1_1昨夜(3/15)、フォーラム神保町主催の「青年将校化する東京地検特捜部」の集会に参加してきた。会場は満席で、座席400人に加えて立ち見客が大勢入り、全部で500人以上が狭い部屋にスシ詰めの状態になった。NHKとテレビ朝日のカメラも入っていた。開始40分前に入った私は中央前から3列目の場所を取ったが、そこは田原総一朗と向かい合う好位置だった。予想どおり人数は多く、聴講者の多くは真剣に耳を傾けていたが、パネリストの話が面白くなく、散漫で、前半の30分を過ぎたところからすっかり雑談モードになっていた。パネリストも飛び入りで指名された者も、各自が自分勝手な宣伝や主張を言い散らし、有意義な討論として実を結ぶことはなかった。著名人である彼らにとって、この集会は単なるライブトークショーで、観客に顔を見せて楽しませる興行なのだ。識者が国策捜査に抗議する集会だったはずだが、検察批判の中身も全く埋まらず、聴講者の期待や関心に応える分析や仮説は提供されなかった。ただ一つ、全体を聞き終えて私が確信したことがある。それは、秘書は確実に起訴されること。そして、小沢一郎は代表辞任を余儀なくされること。

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佐藤優の青年将校論の誤謬 - 検察クーデター説と検察ファッショ説

佐藤優_1フォーラム神保町が主催する本日(3/15)の集会について、事務局から申し込み受付のメールが届き、受付登録番号が返信されてきたので、これから電車に乗って一ツ橋の毎日ホールに出かけることにする。事務局のメールによれば会場は相当に混雑するようで、実際に会場に入れるかどうか一抹の不安があるが、無事に着席して聴講できればブログで報告を試みようと思う。今日の集会のテーマでもあり、出席する講師陣が口を揃えて強調している問題で、今度の西松建設事件の捜査は検察内部の青年将校によるクーデターだという説がある。この主張について私は大いに違和感を覚えていて、以下にその理由を述べたい。結論から言えば、今度の特捜部の動きは佐藤優が言っているような「検察クーデター」ではなく、田中真紀子が言っていた「検察ファッショ」の範疇である。青年将校によるクーデターの見方は当を得ていない。今回は明らかに下からではなく上からの動きである。下からの反乱の契機を根拠づける事実材料は乏しく、上からの権力の濫用を印象づける状況証拠は数多く揃っている。

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漆間巌と 『ねじまき鳥クロニクル』 ? 対ソ謀略機関工作員の運命

ねじまき鳥クロニクル_1気象は春の嵐が吹き荒れたが、政治の方はそうはならなかった。膠着状態という感じになった。官邸と検察は、連日、怒涛のようなリーク作戦の波状攻撃をかけ、小沢一郎側の容疑の「新事実」を報道で騒がせ、世論に揺さぶりをかけて小沢一郎の首を取ろうと必死なのだが、検察の思うような成果は今週は上がらなかった。先週末、民主党の議員たちは、「新しい事実が出てきたら代表辞任もやむを得ない」という態度が大半で、ハーフウェイの洞ヶ峠の状態にあり、週初に発表された報道機関の世論調査の結果で大いに動揺したはずだったが、蓋を開けてみれば、3/10の常任幹事会で小沢一郎の代表辞任を要求する声はなく、また、そうした民主党内の姿勢を批判する強い世論は起きなかった。小沢一郎の説明に納得せず代表辞任を求める世論が強まる一方で、漆間巌の捜査関与への疑念や検察の捜査の不公正に対する反発の世論も高まり、両者の波が鬩ぎ合って物理的に拮抗する形になったからである。否、むしろ全体的には検察不信の世論の方が勢いが強くなっている状況にある。

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国策事件としての拉致問題と漆間巌 - 金賢姫証言は信用できない

金賢姫_1昨日(3/11)のテレビの報道は、金賢姫元死刑囚が飯塚繁雄と飯塚耕一郎に釜山で面会したニュースで埋めつくされた。暫く静かになっていた拉致問題が、またぞろ日本のマスコミを占領する悪夢が復活し、不愉快で憂鬱な気分にさせられる。ただ一点だけ、今回は重要な変化が起きていることに気づいた。ネットの中が全くこの問題に反応していない。例えば、大手右翼掲示板がこの話題を取り扱っていない。これは不思議な光景だ。ブログ左翼系の方面でも記事にして議論している者がいない。関心がないのだ。国民の中でこのニュースに注目している人間がいない。もし一般に関心の高い問題であれば、すぐに右翼掲示板で騒ぎが起こり、左右両翼の井戸端ブロガーがアクセス稼ぎに記事を書く。テレビ報道ではどの局も大々的に取り上げて、数日前から予告編を宣伝していた金賢姫と拉致問題が、ネットでは誰も話題にしない屑扱いのニュースになっている。明らかに国民は倦み飽きているのだ。もし「国策報道」とか「国策事件」という言葉があったとすれば、北朝鮮拉致問題ほどその語に相応しい報道や事件はないのではあるまいか。

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漆間巌は「日本版CIA」の初代長官? - 立花隆の国策捜査論の盲点

立花隆の盲点_1産経新聞のサイトにある「話の肖像画」の漆間巌特集は、2007年11月に5回にわたって連載されている大型企画である。そこでは、警察庁長官を退官して(財)交通事故総合分析センターの理事長に天下る前の漆間巌が、余裕綽々で「特務機関」エリートたる自己の半生を回顧して語っている。この後、2008年9月に麻生内閣の官房副長官に任命され、現役に復帰して官僚組織の頂点に立つことになるが、もし官房副長官への抜擢がなかったら、おそらく漆間巌は「産経文化人」の新人として右翼系論壇にデビューしていたのではないか。漆間巌を見ながら、その先輩格として思い浮かぶ人格は佐々淳行で、二人は同じ類型であり、79歳の佐々淳行の「産経論壇」における後継者の役割が漆間巌に期待されていたものと推察される。右翼系の論者ではあるが、佐々淳行は法律に詳しく、論理明快で、刑事法の規定と適用が頭に入っていて、公安事件の捜査の解説は説得力があった。漆間巌が佐々淳行の後釜を務める知能を持っているかは不明だが、「諸君」や「正論」に寄稿する右翼論客の常連として名を連ねていたことだろう。

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戦前型警察国家の謀略官僚人脈 - 漆間巌、大林宏、田母神俊雄

戦前型警察国家_1麻生首相は漆間巌を更迭せず、問題の発言については「記憶にない」の一点張りで逃げ切らせようとしている。先週末、騒動が大きくなった時点の報道では、引責辞任必至の見方が示され、河村建夫や与党幹部の発言も辞任での決着を示唆していたが、蓋を開ければ、意外にもシラを切って開き直る強行策で突破してきた。いつもながら国民無視の政権と政府の姿勢に唖然とする。この不敵な開き直りの方針を決めたのは麻生首相だろう。身内でなく他人である二階俊博の首は簡単に差し出せるが、自分が抜擢した腹心の漆間巌は自分自身の分身であり、世論がどう反発しようが世論の言うとおりには従わないのだ。週末の段階の政府側の言い訳は、「発言は一般論で、実際に捜査に影響を及ぼしていない」とするもので、発言そのものを否定してはいなかった。「自民党議員には捜査は及ばない」と記者団を前にして述べた発言の事実は認めていたのである。おそらくこの釈明は、更迭も念頭に置いて名前を公表した河村建夫の収拾の線だろう。それが週末を挟んで覆され、「記憶にない」の強行突破に一転した。

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春の嵐 ? 漆間巌の疑惑、二階俊博への捜査、小沢一郎の進退

春の嵐_1報道各社が小沢辞任を求める世論調査の結果を一斉に発表しはじめた。朝日毎日では57%が代表辞任を求めている。だが、昨日(3/8)の政治番組に出演した田中真紀子が訴えていたとおり、この数字は今後の状況の変化の中で十分に変わり得る。何が国策捜査なのかという定義は別にして、先週の出来事の始終を見て、これが政治目的の強引な権力捜査であるという印象を持たなかった者はいなかったはずで、政権側の選挙対策に検察権力が加担奉仕した疑惑は否定できない。検察の狙いが最初から小沢一郎の代表辞任にあった点は明白で、二階俊博への捜査は国策捜査批判の世論に飴を配る辻褄合わせに過ぎず、捜査の政治的中立を演出する言い訳の取り繕いである。支持率が地を這うほどに低落し、万策尽きていた麻生首相にとって、情勢を覆す一手はこれ以外になかった。今週は激動の一週間になる。?漆間巌の疑惑追及と更迭、?二階俊博側への強制捜査、?小沢一郎の進退問題と事情聴取。この三つの動きが並行して報道が狂騒乱舞する。春の嵐が吹き荒れる。政策を論じていた時期は終わり、引き返せない政局の時期へと突入した。

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麻生首相の権力犯罪 - 官邸と検察による小沢失脚謀略プロジェクト

漆間_a小沢一郎の代表辞任で流れが固まったかに見えた政局が、例の政府高官の発言の一件で再び揺り戻しが始まり、情勢は混沌として行方が定まらなくなってきた。週末の政治番組も小沢叩きの狂騒ショーになるかと想像したが、どうやら状況の変化を受けて自民と民主の両方にバランスを取る演出と報道に転換した気配が見られ、田原総一朗の番組では田中真紀子が生出演する企画が組まれている。当然、そこではロッキード事件の「不当捜査」が槍玉に上げられ、検察ファッショを糾弾する豪快な真紀子節が炸裂して視聴率が稼がれるところとなるだろう。田原総一朗と田中真紀子のユニゾンによる検察ファッショ批判の大合唱になると思われる。週末に調査して週初に発表する予定のマスコミの世論調査も、政情の変化を受けて設問そのものを設計変更せざるを得なくなった。小沢批判の民意だけでなく、検察批判や自民党批判の世論が反映された調査結果が出るように修正される。この世論調査の報道で小沢一郎が窮地に立たされると予想されたが、その事態は避けられたと見てよいだろう。

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代表辞任の流れ固まる ? 政治資金規正法の適用を変えた検察

小沢事件_1小沢一郎の代表辞任の流れがほぼ固まった。早ければ来週に辞任発表をするだろう。ネットの一部には、胆沢ダム工事は国交省の直轄事業だから小沢事務所の影響力は及ばないという主張があるが、これは誤った議論である。胆沢ダムの建設は国交省東北地方整備局の事業であり、地方整備局は独立した事業主体として権限と予算を持っている。この点は、例の暫定税率問題のときにわれわれが十分に学習してきたところであり、道路財源を使って地方整備局が放蕩三昧に明け暮れ、地方整備局の下に多数の天下り公益法人を抱えて無駄遣いしている実態を承知している。東北地方整備局は仙台市青葉区にある。公開している資料(PDF)がとても分かりやすいが、東北地方整備局が国土形成計画法に基づく「広域地方計画」を独自に企画立案し、東北の公共事業全体を管轄推進していることが一目で了解される。その中に道路・河川・ダム等の各事業があり、資料には胆沢ダムが特別に写真入りで紹介されている。東北地方整備局の平成20年度の予算は7700億円で、職員の数も3130名の大所帯。小沢事務所はここを押えているのだ。

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検察と小沢一郎の戦争 - 事情聴取の動きと報道の世論調査が鍵

小沢事件_1検察側の動きがあまりに早くて驚かされる。昨日の記事を上げたとき、具体的な公共工事の嫌疑について検察から情報が漏れるのは1日か2日後だと思っていたら、直後に岩手県の小沢事務所への強制捜査が入り、数時間後には「胆沢ダム工事」という具体的な物件名まで飛び出てきた。予測のインパクトを狙ったつもりの昨日の記事の題名は一瞬で減価償却されてしまい、検察側の獰猛で凄烈な今度の捜査攻勢に驚かされる。「小沢一郎は退路を断った」と新聞は書いているが、退路を断ったのは検察も同様のようで、今朝は早くも小沢一郎への事情聴取を検討というニュースが出た。一気呵成に勝負に出ている。それは、昨日の小沢一郎の記者会見の発言が検察の予想以上に過激な内容で、検察の捜査を不公正な権力の行使だと正面から批判したためである。もしこのまま小沢一郎が代表の座を続け、そして民主党が総選挙に勝利したなら、小沢一郎の検察批判は国民に支持されたということになり、麻生政権のためにあからさまな国策捜査を発動した検察の威信は地に墜ちる。正義の立場を失い、司法権力の正統性を根底から損なう。

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小沢一郎の代表辞任は当然 - 岩手県の公共工事の口利き収賄か

小沢一郎_1a西松建設への検察の捜査が政界に進展し、昨日、小沢一郎の公設秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕された。昨夜のテレビと今朝の新聞は小沢問題一色の報道になっている。ネットの中では小沢信者が「国策捜査」を糾弾する声を張り上げ、ヒステリックな小沢擁護論を乱発している。解散総選挙が近づいたと言って、祭り騒ぎの到来に嬉々としている政局中毒な者もいる。昨夜の報道ステーションには政局営業マンの星浩が登場して、またぞろ政局商売のセールストークをやっていた。政局を宣伝して新聞を売るためだ。現在、「政治」は本当に商品になっている。消費されるコモディティな情報商品になっている。全ては空騒ぎするネタだ。この「小沢政局」の市場が繁盛するかどうかは、小沢一郎のマスコミ対応が鍵になるだろう。大連立騒動のときの醜態を思い出すと、小沢一郎は読売新聞の挑発に理性的な対処ができず、無用に傷口を広げて混乱を拡大したが、今度も同じ場面が再現されるかも知れない。朝日も読売も政治状況の混乱を歓迎し、民主党内の不協和音を増幅させる方向に記事を書く。

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AIGの事実上の破綻と整理 - 水野和夫が解説するCDSの市場崩壊

AIG破綻_1NYSEが7000ドルを割って6763ドルまで大幅に下落した。直接の原因は、AIGが発表した巨額の損失計上と米政府による追加支援の報道で金融不安が再燃しため。今日の日経と朝日はこの問題を大きく扱っている。AIGが発表した10-12月期の最終赤字は617億ドルで米企業史上最高。2008年通期の最終損益は992億ドルの赤字となった。昨年の金融危機発生以降、米政府はAIGに2度にわたり1200億ドルを超える公的資金を注入してきたが、今回も3度目となる300億ドルを支援する。さらに今回は、FRBがアリコなど2社の株を保有して保険事業収益を受ける見返りにAIGへの融資残高を削減、FRBへの利払い返済を軽減して救済する措置をとっている。AIGは事業や資産の売却が進まず、FRBから受けた融資に返済ができなくなっていた。米政府はAIGの事業の分割再編で経営の立て直しを図るとしているが、今後もさらに公的資金の注入が続くという予想が一般にされている。日経の記事は、すでにAIGはCDSの部門だけでなく本業の保険事業でも赤字に陥っていて、今後も顧客企業から一斉解約が入る可能性があると悲観的な見方を示している。

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新自由主義とケインズ主義の9人の論客 - 週刊エコノミストの特集

日本経済処方箋_1米国の論壇では「社会主義」という刺激的で挑発的な言葉を使いながら、ケインズ政策へと分水嶺を超えている現実を人々が受け入れつつある。保守的なNewsweek誌ですら銀行国有化やむなしの論調で、経済システム全体が政府の管理下に置かれようとしている米国の現状を説明し、オバマ政権の政策を基本的に支持している。新自由主義反動の論陣による政府批判はなく、共和党的な「小さな政府」の立場に立脚していない。ところが日本では、いまだに竹中平蔵が大きな顔をしてマスコミ世界を闊歩し、「改革が足らないから景気回復が遅れる」の言説を連発している状況にある。マスコミの表に出る論者やエコノミストの中で「構造改革」に否定的な発言をする人間はほとんどいない。「構造改革」という言葉は生きていて、現在でも論者たちがその看板の色直しに注力している。野口悠紀雄だとか、中谷巌だとか、新自由主義から距離を置いているような態度と外面で説得力を演出している者たちも、「真の構造改革が必要」と力説し、そこに新自由主義の政策カタログをぶら下げている。

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森永卓郎、中谷巌、野口悠紀雄の景気対策 - 給付金と政府紙幣

3人のエコノミスト_6政府の再三の「追加経済対策」の連発が本格的な景気対策を企図したものではなく、政権の延命を目的にしたものであり、マスコミに撒く政局報道の材料でしかない点に現在の日本の経済政策の最大の問題がある。本来なら、野党である民主党がオバマ政権のような大型の景気対策をパッケージにして国民に提示すべきだが、民主党はそれを選挙まで出そうとせず、政策提案しないため、国内で積極的な論議が盛り上がらず、給付金叩きの不毛なワイドショー政治だけで経済政策の議論が終わっている。民主党が経済政策を出さないのは二つの理由があり、一つは選挙前にそれを出せば自民党のマニフェストにパクられて選挙戦の武器にならなくなるからであり、もう一つは財源論で自民党とマスコミに叩かれるのを嫌がっているためである。選挙の論理が政策を支配して、現在、日本では経済対策の議論が混迷した状況にある。以下、3人のエコノミストについて、それぞれどのような景気対策を提示しているか、特に給付金と政府紙幣の問題に注目して異同を整理してみたい。

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世に倦む日日

Author:世に倦む日日
(世に倦む日日FC2版)

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